【バスケ】「有明の死闘」を制した琉球ゴールデンキングス 大きな一勝を呼び込んだ岸本隆一の超絶3Pと“奇妙な数字”
A東京のお株を奪った「ブロック8本」
では、A東京がオフェンスリバウンドを掴んだ後のボールの処理が悪かったのかというと、そのようなことはない。むしろ、琉球のディフェンス面が上回ったという印象だ。それが数字に表れているのがブロック数である。 琉球はカークの4本を筆頭にクーリーとダーラムも2本を記録して計8本だったが、A東京は1本のみにとどまった。レギュラーシーズンではA東京が平均3.3本でリーグで2番目に多かった一方で、琉球は2.5本で13位だったため、相手のお株を奪った形だ。オフェンスリバウンドを取られた後の集中力の高さで、琉球が上をいった。 17点、8リバウンドの活躍を見せたクーリーは、改めて自身最大の強みであるリバウンドへのこだわりを口にした。 「自分がリバウンドを取れた時は、チームに勢いが出る試合が多くなるということは分かっています。今日は自分も、チームとしてもフィジカルに強くプレーできました。そういう流れをまたリバウンドからつかめるように、そこにフォーカスしていきたいです」 ダーラムも第2戦に向け、高い集中力を保つことを勝負のポイントに挙げる。 「モチベーションを高く、次戦は第3戦にいかないような試合をしたい。そこに尽きると思います。自分たちは集中力を高めていますし、もっと良いバスケットボールをできると思っています。明日も全力で死闘を尽くすという気持ちです」 リーグをけん引し続けてきた東西の“横綱対決“は、初戦の熱を帯びたまま第2戦に入ることは間違いない。ティップオフは11日午後7時5分。引き続き勝負の鍵となるディフェンスとリバウンドでどちらが主導権を握るのか。一瞬たりとも目が離せない熱戦が、再び幕を開ける。
長嶺 真輝