【バスケ】「有明の死闘」を制した琉球ゴールデンキングス 大きな一勝を呼び込んだ岸本隆一の超絶3Pと“奇妙な数字”
ORで「-9」の琉球がセカンドチャンス得点で圧倒した理由
激しいディフェンスの応酬や勝負どころでのオフェンスに加え、この一戦における最大の見どころとなったのは熾烈なリバウンド争いだ。ジャック・クーリー、アレックス・カーク、アレン・ダーラムという重量級のインサイド陣を揃える琉球に対し、A東京もライアン・ロシター、アルトゥーラス・グダイティス、レオナルド・メインデルらが積極的に飛び込み、ゴール下は50分間を通して戦場と化した。 この攻防に関して“奇妙な数字”がある。 オフェンスリバウンドは23本対14本でA東京が琉球を大きく上回った一方で、セカンドチャンスポイントは23対11で琉球が2倍以上の数字を残したのだ。この二つの統計は比例関係にあることが多いため、ここまで優位性が反対に出ることは珍しい。 A東京のデイニアス・アドマイティスHCが「ディフェンス面でのリバウンドが一番のキーポイントだと思います。琉球にオフェンスリバウンドを取られ、23点ものセカンドチャンスポイントを与えてしまいました。ここは最終的に響いたと思います」と語っていた通り、セカンドチャンスポイントの差が勝敗を分ける大きな鍵になったことは間違いないだろう。 琉球の方が、リバウンドから効率的に得点を挙げられた要因は何だったのか。クーリーがオフェンスリバウンドを掴んでイージーなゴール下シュートを決めていた場面は印象的だったが、ダーラムはこの二つの数字について以下のような見方を示した。 「自分にとってもそこをミステリーかもしれないですが、数字は嘘をつかない。自分たちがオフェンスリバウンドを取って、それを外に捌くことができて、このセカンドチャンスポイントにつなぐことができたのではないかと思っています」 確かにリバウンドやルーズボール争いから外にキックアウトし、岸本らが3Pを決める場面は見られた。持ち味であるボールムーブメントの意識が生きたということだろう。