初代モリゾウチャレンジカップ王者は山田啓介選手!! モリゾウさんからも祝福のメッセージ!
■モリゾウさんからのメッセージに込められた大きな期待
モリゾウチャレンジカップの狙いは、若手の有望選手の発掘と育成にあるが、なぜモリゾウの名前が冠しているかといえば、「そのほうが注目されるだろうから。モリゾウの名前で注目されるなら使えばいい」とモリゾウさんは語っている。 トヨタがいくらWRCで勝っても、勝田貴元選手に続く世界と戦える若手ドライバーが育たなければ、日本のラリー人気は盛り上がらず、世界に置いて行かれることをモリゾウさんは危惧している。 今回のモリゾウさんのコメントがそのことを表している。「初代チャンピオンになったからには、もっともっと活躍してもらって、もっともっと注目されるようになって、多くの人に『ラリーって面白いな!見にいってみたい!』『ラリーってカッコいいな!自分もやってみたい!』と思ってもらえるようになってもらわないといけません。 今回のチャンピオン獲得はゴールじゃありません。スタートです。山田選手、これからも日本のラリーのためにがんばってください!コ・ドライバーの藤井選手も以下同文!」と、彼らにさらなる高みを目指せ!と鼓舞するのだ。
■モントレーを制したのは"吹っ切れた"大竹直生選手
イニシャルDの聖地として知られる碓氷峠の旧道がSSになるなど、大きな注目を集めた全日本ラリー選手権の第5戦モントレー2024。これまで大きな期待をされながら勝てなかった、大竹直生選手は"つきものが落ちた"ような快走を見せ、初勝利を飾った。 日曜日午前中のSS8を終わって山田選手が0.8秒のリード。これまでの大竹選手なら、気合が空回りとなっていたかもしれないが、豊岡悟志監督から「午後はクルマを壊してもいいから、思い切り走って逆転してこい!」とはっぱをかけられたことで迷いがなくなったようだ。大竹選手は「(運転に)集中することができました。久しぶりにラリーを楽しめたという感覚になれました」と流れをつかんだことを振り返る。 大竹選手はSS9とSS10を攻め続けた結果、モリゾウチャレンジカップのみならず、より改造範囲の大きなJN2クラス全体でもトップ(総合9位)となり、関係者を驚かせた。 3位は中溝悠太選手が我慢の走りを見せ、初の表彰台を獲得した。ランキングこそ7位と低いが努力が報われた形で「もっと練習して速くなりたいです」と笑顔を見せていた。もちろん笑顔だけではなく、貝原聖也選手、稲葉摩人選手、KANTA選手、星涼樹選手はリタイアとなり涙をのんだ。 コースが難しく距離も長いモントレー2024は、選手たちからも「楽しかった」という声が数多く聞かれた。ファンイベントも多く、いろいろな意味でラリーの魅力が詰まっていたように思う。群馬県安中市の協力とラリー関係者の努力に拍手を送りたい。
■第5戦を終えてのポイントランキング
・1位:山田啓介選手/112ポイント ・2位:大竹直生選手/76ポイント ・3位:貝原聖也選手/53ポイント ・4位:最上佳樹選手/43ポイント ・5位:KANTA選手/33ポイント ・6位:中溝悠太選手/28ポイント ・7位:星涼樹選手/21ポイント ・8位:稲葉摩人選手/16ポイント