架空のまちで仕事や買い物 富士・大淵中生 人やお金の動き疑似体験
富士市の一般社団法人「まちの遊民社」は27日、キャリア教育事業を市フィランセで行った。事前学習に取り組んだ同市の大淵中2年生約30人が疑似的なまちで仕事や買い物などを体験し、社会での人との関わりやお金が回る仕組みを実践的に学んだ。 日本総合研究所(東京)が社会体験カリキュラム「しくみ~な」を提供した。会場に並んだのは市役所や金融機関、病院、製造業など9ブース。市の産業を反映した架空のまちで、生徒は市長や営業職といった役職にそれぞれ配属され、課題を解決するための「仕事」に取り組んだ。 三井住友銀行のブースでは、メーカーが申し込んだ新工場建設費6億円の融資について検討した。メーカーの社長役から、商品の売り上げ推移や販路拡大戦略について細かく聞き取り、妥当な融資額や返済期間を真剣な表情で話し合った。 仕事の合間に小売店で生活用品を購入。お金のやりとりは個人と所属組織、まちの口座が見える端末上で行い、消費税をはじめ納税の仕組みを学んだ。 市民や労働者の権利として、選挙や健康診断なども行った。
静岡新聞社