近藤真彦60歳 34年ぶり主演舞台 演出も担当「ヤンヤン歌うスタジオみたい」3000人沸かせた
歌手の近藤真彦(60)が14日、大阪・新歌舞伎座で主演舞台「Thank you very マッチ de SHOW ギンギラ学園物語」の初日を迎えた。自身34年ぶりの主演舞台で、初のコメディー舞台。昼夜2公演で動員した合計3000人を酔わせた。 会場を古き良き昭和にタイムスリップさせた。学ラン姿のマッチが演じる主人公・根性真彦を中心にした、出演者がアイドルを目指すという学園ものの物語。笑いあり、歌ありの舞台で、演出も担当した近藤は「初演出をさせてもらったけど、昔の公開番組みたいだね。『ヤンヤン歌うスタジオ』みたい」と往年のアイドル番組を引き合いに出した。 今年3月に放送作家を引退した鈴木おさむ氏が脚本を担当した本作には、豪華キャスト陣が勢ぞろいした。原田伸郎、関根勤、川崎麻世、中村繁之、松居直美、西村知美、浅香唯、友近らが舞台に登場。公演直前は「不安しかなかった」というが、幕が上がれば役者たちが躍動した。 「卒業コンサート」という設定となった第二幕では「スニーカーぶる~す」を皮切りに、公演タイトルにもなった「ギンギラギンにさりげなく」など近藤の楽曲から全15曲を披露。共演者とともに歌唱する場面もあり、会場は大いに盛り上がった。 34年ぶりの舞台座長では、新たな感覚も味わった。20代のころの座長経験を「座長って言っても、やらされている感があった」と振り返る。だが「今は60歳で、責任感しかない。荷が重いなという思いもあったけど終演後、緞帳(どんちょう)の内側でみんな大拍手だった」と手応えを口にした。そして「やっぱりお芝居って癖になるね。舞台やお芝居で汗かいてさ。若い時は『きっちり消化しなきゃ』という気持ちでしかなかった。今はみんなでも1つのものを作るということが、癖になる」と、還暦を迎えて得た新鮮な充実感に浸っていた。