【40代、50代・更年期の基礎知識】「更年期に入ったとわかる症状は?」「更年期なのかが自宅でわかるキットとは?」
40代後半になると、不調を感じても感じなくても、自分が更年期に入ったのかどうかが気になってくる。更年期の入り口、中頃、終盤に起こりがちな不調を知っておくと、その判断目安に。また、自宅にいながら結果がわかる郵送の更年期検査キットの利用も。産婦人科医の吉形玲美さんに詳しく教えてもらった。
Q. どんな症状が出たら「更年期に入った」とわかる?
A. おもに月経の乱れ始めが目安です。次に体の不調、閉経、後にはメンタルや腟まわり、泌尿器系のトラブルも加わります 「一般的な傾向として最初に月経が乱れ始め、次に体の不調、メンタルの不調、更年期の真ん中で閉経が起き、最後にフェムゾーンや泌尿器系の不調が起きてきます(体より先にメンタルの不調が現れる人も)。ただ、実際にはいつからいつまでが更年期だったのかは、閉経して初めてわかるもの。症状から判断できるものでもありません」(吉形先生) 《一般的な更年期の時期と症状》 【1】更年期の入り口 月経がバラバラになるなど、出血トラブル。体の不調 【2】更年期の中頃 閉経。体の不調。メンタルの不調 【3】更年期の出口 体・メンタルに加えてフェムゾーン・泌尿器系トラブル
Q. 肌も目も鼻も、実は腟まで乾燥しています。この症状も更年期?
A. 乾燥はよくある症状です。腟の乾燥感があれば決定的 「更年期には女性ホルモン『エストロゲン』がそれまでになく急に減ってしまうものです。エストロゲンは妊娠に備えるだけでなく、女性の健康と美容に対してさまざまな役割を担っていました。 ①女性らしい体つきをつくる ②皮膚や粘膜に潤いを与える ③骨や血管の健康を守る ④脳の機能を保つ…そのほかにもあります。そんななくてはならない守り神がいなくなるので影響は顕著。肌や粘膜の乾燥はとてもわかりやすいエストロゲン減少の証拠です。腟の乾燥感や性交痛などは多数の人が感じています」 読者アンケートでも、更年期に感じる不調は多岐にわたっていた。体の不調、心の不調、どちらにもかかわる不調などさまざまだが、肌や髪の乾燥や痩せにくいなど美容的なものも多数含まれている。 《更年期に感じる代表的な不調》 ●体の不調 多汗、ホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)、冷え、頭痛、めまい、耳鳴り、肩こり、動悸、関節の痛み、手指のこわばり・変形、肌や髪の乾燥、腟の乾燥・性交痛、むくみ、痩せにくさ、下痢・便秘、フェムゾーンのトラブル、排尿トラブルなど ●体と心、両方にかかわる不調 睡眠障害、もの忘れなど ●心の不調 イライラ、不安感、落ち込み、疲労感・倦怠感、やる気が出ないなど