東京の「家賃」が高いのは分かるのですが、やっぱり「物価」も高いですよね?
東京は全国的に見て家賃が高い地域として知られていますが、食材や衣服といった費用も高いといわれています。立地のよさから家賃が高いことは理解できても、物価まで高いことに疑問を抱く方も多いでしょう。 そこで本記事では、東京の物価が高いといわれる理由や、費用が高いものについて具体的に解説します。 ▼アパートの1階と2階で「家賃」はどれだけ変わる? 1階暮らしのメリット・デメリットも紹介
東京の生活費は全国比でも高水準
東京の物価の高さを表す指標として、「消費者物価指数」が挙げられます。総務省が定期的に公表している指標の一つで、消費者が購入する商品の値動きを評価したものです。全国平均の物価を「100」として、平均を上回るか下回るかで物価の高さを表します。 2023年度の「消費者物価地域差指数」によると、東京都の数値は「104.5」でした。東京都がほかの都道府県よりも物価が高いことを意味しています。なお、次に高いのは神奈川県の「103.1」で、一番低いのは鹿児島県の「95.9」、次に低いのは宮崎県の「96.1」です。 また、費用項目別の指数である「10大費目別消費者物価地域差指数」によると、東京都は「光熱・水道」を除くすべての費用で100を上回る結果がでています。この結果から、東京の物価は全国平均で高水準だと分かります。
東京の物価が高いといわれる理由
東京の住居費が高い理由は利便性や人気の高さによるものと分かりますが、物価まで高いことに疑問を抱く方も多いでしょう。ここからは、東京の物価が高い理由について解説します。 ■賃料や土地代が高いから 多くの小売店は、土地や物件の所有者に賃料を払っています。商売をする以上、店舗のオーナーや店長は賃料を考慮して採算を取らなければなりません。東京は家賃相場や土地代が高い傾向にあるため、地方と同じ価格で商品を販売していては採算が合いません。 10大費目別消費者物価地域差指数における東京都の住居費の指数は「127.2」と、全国で一番高い数値を示しています。東京は店舗やオフィスの維持費用がほかの地域より高いため、結果として商品やサービスの価格が上昇するのです。 ■商品の選択肢が多いから 東京は人口が多く、商業施設が至るところに存在します。そのため商品の選択肢が豊富で、ある程度高い商品価格でも購入してもらえる可能性は高いでしょう。 また、東京は多くの人が集まる都市で、高年収の人も多くいます。そのため、高級志向の商品が多く購入され、結果として消費者物価指数の数値を底上げします。安い商品も多く存在しますが、全体的に見るとほかの地域よりも裕福な人が多い分、物価が高いように感じることがあるかもしれません。