中国に「モノ言う」頼総統を台湾主流世論は支持 就任半年、正念場はトランプ政権への対応
ただ、頼政権の前途は多難だ。11月中旬に行われた最新調査では、頼氏の支持率は42・8%と急落し、逆に不支持率が43・0%に上昇して支持率を逆転した。
最新調査は米大統領選でトランプ前大統領が当選した直後に行われた。中国が台湾侵攻に踏み切った場合、トランプ政権による米軍の派兵を「信じない」と回答したのは57・2%で、「信じる」の29・8%を大きく上回った。こうした「疑米論」の高まりが、親米路線の頼政権の支持率に影響した可能性もある。
「中国が今後も台米の離間に向けて世論操作をしかけてくる」(台湾当局者)状況の中で、「米国第一」を掲げるトランプ政権との関係が不安定化すれば、台湾の主流世論に疑米論が広がるのは避けられない。これから頼政権の真価が問われることになる。