ジョージ・ラッセルまさかの失格! マシンの最低重量制限を満たせず……ハミルトンが繰り上がり優勝。通算105勝目|F1ベルギーGP決勝
メルセデスのジョージ・ラッセルは、F1ベルギーGPの決勝レースを上位勢では唯一の1ストップで走り切り、トップチェッカーを受けた。しかしレース後の計量でラッセルのマシンがテクニカルレギュレーション(技術規則)で規定されている最低重量を満たしていなかったことが判明。ラッセルは失格となり、2番手でフィニッシュしていたチームメイトのルイス・ハミルトンが、F1通算105勝目を手にした。 【リザルト】ラッセルまさかの失格:F1ベルギーGP決勝結果(暫定版) F1のレギュレーションでは、競技期間中にマシンの重量が常に798kgを下回ってはならないと規定されている。しかしベルギーGPをトップでフィニッシュしたラッセルのマシンは、レース後に車両から全ての燃料を抜いたところ、796.5kgだったことが発覚。F1の車両最低重量を1.5kg下回っていたことが明らかとなった。 ラッセルはこれにより失格。チームメイトのハミルトンが今季2勝目、通算105勝目を手にすることになった。マクラーレンのオスカー・ピアストリが2位、フェラーリのシャルル・ルクレールが3位に繰り上がった。またRBのダニエル・リカルドが10位となり、貴重な1ポイントを手にした。 スチュワードの報告には、次のように記されている。 「スチュワードは、63号車(ジョージ・ラッセル)のチーム代表者、FIAテクニカル・デレゲート、FIAシングルシーター・ディレクター、FIAシングルシーター・テクニカルディレクターから意見を聞いた」 「63号車はFIA内外の計量器で計量された。そして両方の計量器は、共に796.5kgという同じ結果を示した。両方の計量器のキャリブレーションは競技者の立ち会いにより確認された」 「聴聞会では、チームの代表者は計測が正確であり、必要な手順が全て正しく実行されたことを確認した。チームはまた、酌量されるべき事情はなく、チームの誤りであったことを認めた」 「スチュワードは、FIA F1技術規則4.1条に違反したと判断した。従って、その違反に対する標準的な罰則を適用する必要がある」 なおスポーティングレギュレーションの35.3条には、「当該車両は、35.1条または35.2条に従って計量された際、技術規則4.1条で指定された重量を下回った場合、失格となる可能性がある。ただし重量不足がパーツの偶発的な損失に起因する場合は除く」と規定されている。 完璧なレースをやってのけたラッセルにとっては、なんとも過酷な結末となった。
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