全日本大学駅伝で見えた箱根での青学ライバル6校
早大は出雲で8位に沈んだものの、全日本はエース格の井戸浩貴を欠きながら準優勝に輝いた。前回9区区間賞の井戸、スピードが魅力の平和真、安定感のある武田凜太郎、全日本4区で区間賞を獲得した永山博基を中心に粒ぞろいのチームで、総合力が武器となる。スーパーエースがいないため、2区の人選が悩ましいところ。2区終了時でトップが見える位置にいれば、5区には前回区間5位と好走している安井雄一が控えており、伊勢路の再現ができるかもしれない。 前回2位の東洋大は全日本で6位。昨年の出雲と全日本で区間賞を獲得した口町亮を欠いたのが影響した。口町は箱根で復帰予定だが、戦力を考えると、今回は優勝を争うのは難しい。しかし、全日本1区で区間賞を獲得したエース服部弾馬のスピードを最大限に生かすような区間配置で、レースを揺さぶってくるだろう。 他にもふたりのルーキー(横川巧、高砂大地)を主要区間に起用して、出雲で4位、全日本で5位に食い込んだ中央学大。リオ五輪3000m障害に出場した塩尻和也を擁する順天堂大の戦いにも注目したい。 現時点では青学大が断然有利な状況だが、箱根駅伝は何が起こるかわからない。今後の仕上がり次第では、意外なチームが大活躍する可能性もある。アオガクの快進撃を止めるチームも現れるかもしれない。 (文責・酒井政人/スポーツライター)