イベントに出席した左から黒沢監督、菅田

俳優、菅田将暉（31）が15日、東京都内で行われた主演映画「Cloud　クラウド」（黒沢清監督）の受賞記念トークイベントに登場した。 2020年の映画「スパイの妻」でベネチア国際映画祭の銀獅子賞（最優秀監督賞）を受賞した黒沢監督が手掛ける約8年ぶりのサスペンス・スリラー。顔の見えない社会で拡散する憎悪の連鎖から生まれていく集団狂気を描く。 同映画は釜山国際映画祭でアジアン・フィルム・メーカー・オブ・ザ・イヤー賞を受賞しており、菅田は「黒沢監督、おめでとうございます！」と祝福。「世界中にファンがいて、今更かもしれないですが、僕はうれしい気持ちです」と偉業をたたえた。 現地でレッドカーペットを歩いた黒沢監督から「10メートルくらいかなと思ったら、3、40メートルあったかな。どう歩いていいのか分からなくなるんですよ。ファッションショーじゃないけど、ああいうときどうしたらいいの？」と質問されると、「そういう経験ないので、僕も多分それとない笑顔でやり過ごすと思う」と共感していた。 また、黒沢監督は「新感染　ファイナル・エクスプレス」などで知られる韓国の映画監督、ヨン・サンホ氏（45）と菅田について語ったといい「彼が『菅田将暉はうまい俳優ではなく映画を支配する力がある』という表現をしていて、あまりにいい表現だった。取材を受けたときも、『脚本を書いてるときから菅田さんをイメージされてたんですか』って聞かれた。つまり菅田さんのためにつくった映画みたいに見えるということ」と憑依型俳優を絶賛した。