ロッテ「ラミー」「バッカス」の知見活かした新シリーズ登場 若年層獲得へスイーツ専門店のように洋酒を隠し味に使う新発想
ロッテは「ラミー」「バッカス」の洋酒チョコレートブランドの知見活かした新シリーズを立ち上げた。 新シリーズ名は「洋酒薫る大人のスイーツ」。 11月19日に「洋酒薫る大人のスイーツ モンブラン」「洋酒薫る大人のスイーツ ティラミス」を新発売した。 「ラミー」「バッカス」よりもやさしいアルコール感を特長とし「ラミー」「バッカス」では取り切れない若年層の獲得が新シリーズ創出の狙い。 11月18日、取材に応じたロッテの中村準マーケティング本部第一ブランド戦略部チョコレート企画課課長は「お酒の飲まれ方がどんどん変わってきている中で、少し若年層をターゲットに、お酒をアクセント程度に効かせた新しいシリーズを立ち上げた」と語る。
「ラミー」「バッカス」はロッテチョコレートブランドの中で屈指の高いロイヤルユーザー比率を誇り、上期(4-9月)も好調に推移する一方で、トライアルユーザーの獲得を課題としている。 「『ラミー』『バッカス』は60代・70代の構成比が高く、他のブランドよりも少し高齢化が進んでおり、どんどん手を打っていかなければいけない」と気を引き締める。 この課題認識のもと、今回は「ラミー」「バッカス」の新商品という形ではなく新シリーズの打ち出しを行った。 「今まで『ラミー』『バッカス』ユーザーに向けて味変えの商品を出してきたが、それだけでは間口(喫食者層)が大きくなっていかないため、少しお酒から離れてしまうような若年層に向けて食べやすいアプローチを考えた」と説明する。 「洋酒薫る大人のスイーツ」シリーズには、スイーツ専門店のように洋酒を隠し味に使う新発想を取り入れた。 アルコール分は「ラミー」が3.7%、「バッカス」が3.2%であるのに対して、「洋酒薫る大人のスイーツ モンブラン」が0.9%、「同ティラミス」が1.6%となっている。 「アルコール度数を抑えてスイーツなどのアクセントとしての使い方をした。新しい洋酒チョコの見せ方でアプローチしていきたい」と意欲をのぞかせる。 そのほかユーザー拡大に向けた新たな取り組みとして、「バッカス」60周年記念の位置づけで「カスタードケーキ<バッカス仕立て>個売り」を10月8日に新発売した。 同商品は、カスタードケーキと「バッカス」との初コラボ商品。カスタードケーキでバッカスの味わいを表現すべく、コニャックを使用したふわふわのケーキ生地の中にチョコカスタードクリームとコニャックソースを閉じ込めた。