１０回、流血する那須川天心(カメラ・小林　泰斗)

◆プロボクシング　▽ＷＢＯアジアパシフィック・バンタム級（５３・５キロ以下）王座決定１０回戦　○同級１位・那須川天心（判定）同級２位ジェルウィン・アシロ●（１４日、東京・有明アリーナ） 　ＷＢＯアジアパシフィック・バンタム級１位の那須川天心（帝拳）が、ジェルウィン・アシロ（フィリピン）に３―０判定勝ちし、プロボクシング転向５戦目で初タイトルを手にした。冷静な試合運びで進み、９回にダウンを奪った。最終１０回にバッティングで左目の上を切り出血。それでも勝ちきり、会場からエールを送っていた元Ｋ―１王者で現ＷＢＯ同級王者の武居由樹（大橋）に「勝ちましたよ、武居くん」と呼びかけてみせた。 　地域タイトルを獲得という日本プロボクシング協会の内規をクリアし、世界への道が開けた。現在バンタム級の王者はＷＢＯが武居、ＩＢＦは西田凌佑（六島）、ＷＢＡは１３日に王座を奪取した堤聖也（角海老宝石）、そして天心の後に試合をした中谷潤人（Ｍ・Ｔ）と４団体を日本人が独占している。 　日本人対決が見られるのか、それとも…天心は「今日の試合ではすぐにでもどうかなと皆さん思うので」と前置きし「来年中にも世界タイトルマッチ見たくないですか。那須川天心、世界への道」とあおった。「来年は那須川天心対世界やりたいと思うので、もっと強くなってチャンピンなるので、今後ともお願いします」と呼びかけた。