富山県花総合センター、26年度末廃止 砺波市新庁舎の最有力地
富山県は、砺波市高道の県花総合センターを2026年度末で廃止する。建設から38年を経て老朽化が進み、維持管理コストがかさんでいるため。同センター敷地は砺波市の新市庁舎建設地として最有力とされており、今後、県と市の交渉が本格化するとみられる。 1日、新田八朗知事が記者会見で説明した。同センターは花の生産拡大と親しむ意識の醸成を目的に1986年に完成。2万7060平方メートルの敷地に本館や展示温室など10棟を備える。モデル花壇や観葉植物の展示温室のほか、花に関する講座なども開いている。 老朽化に伴う維持費が膨らむことに加え、センターの機能は県や市の既存施設に集約できることから、指定管理期間が満了する26年度末での廃止を決めた。廃止すれば年間1億円以上の経費節減が見込めるという。知事は「特に経費のことを考えると、廃止した方が富山県のためになるという判断をした」と語った。 センター機能集約にかかる費用は約1億円を見込む。知事は機能を移設する可能性がある施設について、県中央植物園や県園芸研究所、チューリップ四季彩館などを挙げた。 砺波市の新庁舎整備検討委員会は7月、新市庁舎の建設地について同センターを最有力候補にすることを決めた。県は、今回の廃止方針を踏まえた市側の協議結果を待つ考えだ。