「普通預金っていくらくらい入れているもの?」子育て家庭のママたちのお金事情
キャッシュレス化が進んでも、急に現金が必要になることも
かなり、家庭によって幅があるようですね。実際にいくらくらいあると、いいのでしょうか。ファイナンシャル・プランナーの菅原さんはこう教えてくれました。 「普通預金は、家計の財布という位置づけです。現金が必要な時に、そこから簡単に出すことができて便利な一方、定期預金や貯蓄預金などに比べて金利が低く設定されているので、あまり増えません。 現在は低金利なのでなおさら増えませんが、もともと普通預金で増やそうとは思っていないはず。増えないから入れておくのは少なめでよいと考えのではなく、必要な金額をきちんと入れておくようにしましょう。 この『必要な金額』は住宅ローンなどを含む、日頃、普通預金で清算している生活費の最低3ヶ月分程度は欲しいところです。キャッシュレス化が進んで、紙幣や硬貨そのものを使う場面は少なくなっていますが、最終的な支払いは普通預金から行われているからです。 その上で、定期預金と組み合わせて、生活費6~12ヶ月分程度の総合口座にしておくと安心です。総合口座は定期預金と普通預金がセットになったもので、普通預金が残高不足でも定期預金の一定割合までお金を引き出せる機能がついているからです。この引出しは定期預金を担保に借りる形になるので利息が発生する点は要注意ですが、定期預金を解約することなく当面の支払いが可能になります。 『いやいや、毎月、給料が振り込まれるし、給料の範囲内で暮らしているから1ヶ月分で大丈夫』という考え方もありますが、通常の支払いよりも多い金額を急に必要とする場面はままあるものですし、コロナ禍のように自分の努力では防げない収入減に備える意味でも、アクセスしやすい普通預金に当面の生活費を準備しておくことは必要な支払いを滞らせないためにも大切なことです。 普通預金以外の資産はあるのに、現金化して支払いに充てる時間や手間をとれない場合、たとえば自分が急に入院することになって身動きがとれなかったり収入が減ったりしても、当面の支払いを心配せずに済めば安心です」(菅原直子さん) 目安は生活費の6ヶ月分、できれば12ヶ月分のうち、半分程度は普通預金に預けていれば安心ということですね。 (取材・文/橋本真理子、たまひよONLINE編集部)