【体験談】憧れの大学、こだわって2月に「6回」受験 家族で合否を確認、結果は…
法学部を6回受験
――入試での受験校を教えてください。 関西大学の一般方式は、法学部だけでも最大6回受けることができるので、その全日程を受験しました。前半3回は英語200点、国語150点、世界史100点の配点ですが、後半3回は全教科同一配点(各150点)でした。世界史が得意な私は、世界史の配分が高い後半にかけようと思っていました。 近畿大学法学部も受けました。もし2校とも不合格だったら、翌年は法学部は受験しないという強い覚悟で挑みました。高校の先生には、滑り止めの大学を増やすように勧められましたが、行くつもりのない大学を受けても意味がありません。だから、偏差値が低い滑り止めという保険をかけず、退路を断って挑むことにしました。 ――そして見事、憧れの関西大学の合格を手にしました。 受験本番は冷静に問題に向き合うことができて、関西大学の4回目と6回目、それから近畿大学法学部にも合格できました。関西大学の4回目の試験は、自己採点で世界史が9割は取れていたので、手応えは感じていました。 関西大学の合格発表は、全日程分が同じ日にネットで公開されます。家族みんなで合否を見ようとパソコンの前に張り付いていたのですが、父がトイレに行っている間にうっかり母と私だけが先に合格を確認してしまい、父にさんざん怒られたというエピソードも今ではいい思い出です。 大好きなスキーにも、合格がわかってすぐに行きました(笑)。今思えば、受験もスキーも一発勝負。本番で力を発揮できたのは、スキーを長年続けてきたことで、メンタルが鍛えられていたこともあるのかもしれません。
やみくもに焦るのは禁物
――受験を経て、後輩に伝えたいことはありますか。 もしかしたら私のように、受験直前に過去問の得点が下がってしまう人もいるかもしれません。でも、やみくもに焦るのは禁物です。受験勉強にはメンタル面も大事だと私は痛感したので、それまでの自分の頑張りを信じて、できることを冷静に続けていくことが必要だと思います。 また、私が得意な世界史の配点が高い受験方式で合格したように、自分にあった受験方式を見極めることも大切かもしれません。 現在、私は大学2年になりましたが、さすが児島惟謙が創設した大学だけあって、法学部のカリキュラムが充実しています。私は法科大学院に進むための準備を3年間で進める「法曹コース」を選択しており、大学院で教えている教授の講義を受けたり、大学院生や弁護士の先生たちと接する機会もあったりして、刺激いっぱいの毎日です。将来は裁判官、弁護士、検察官などどの道に進むかは決めかねていますが、憧れの児島惟謙のように正義感あふれる法律家になれるよう、司法試験合格を目指し、いっそう勉強に力を入れたいと思っています。
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