苦しみながらも掴んだ福島内定…法政大MF中村翼「焦りしかなかった」FW石井稜真「色々な人の支えがあって…」
ともに苦しみながらも福島ユナイテッドFCとの契約を掴み取った。法政大のMF中村翼(4年=横浜FMユース)とFW石井稜真(4年=福岡U-18)は3日の内定会見で結果にこだわる姿勢を示し、Jリーグでの躍動を誓った。 【写真】「えげつない爆美女」「初めて見た」「美人にも程がある」元日本代表GKの妻がピッチ登場 中村は2年時の後半からトップチームで出場を続けていたが、「今年が勝負」と意気込む最終年の2月に足首を負傷。靭帯を痛めたほか骨挫傷と診断されるなど計4箇所の負傷で松葉杖生活となり、2か月程度の離脱を余儀なくされた。開幕から1か月が経過した5月5日に今季のリーグ初出場を果たすも、前半戦はベンチスタートが基本となった。 その間に同期のプロ内定が続々と決まっていく。「焦りしかなかった。おめでとうという気持ちもあったけど、自分はどうなるのかなって」。最後の1年でまさかの遅れを取る形となったが、11月12日に福島から来季の加入内定が発表された。練習参加からオファーを貰うまでに2か月ほど間が空いていたといい、「正直このままじゃプロになれないんじゃないなかなと自分の中であった。その中で福島から声をかけていただいたのは凄く嬉しさがありました」と中村。内定発表直後の大学リーグ最終節で得点するなど、シーズンを通して抱えてきた不安が払拭された瞬間だった。 同じく福島に進む石井も順風満帆な大学サッカー生活ではなかった。アビスパ福岡U-18の高校2年時にプレミアリーグWEST得点王に輝いた大型ストライカーで、法政大の1年目ではリーグ戦デビューから2試合目で初ゴールも記録。しかし「苦しいことが多かった」と語るように、各学年に個性的なアタッカーが名を連ねる法政大で先発に定着するまでには至らなかった。 それでも「後悔とかはない」と大きな経験を培った4年間。「自分が1年生のとき、4年生のFW中井(崇仁)くん、FW飯島陸くん、FW佐藤大樹くんに練習後のシュート練習に入れてもらった。そこで言語化のところだったり質だったりを学んだところが多くて、シュートだったら誰にも負けないところがあります」と自信を深めた。また、先発リストに入れない悔しさも成長に繋がった。 「出られなくて苦しいと(闘志を)燃やした中で、サッカー面でもピッチ外のところでも色々な人の支えがあって大きく成長できたと思う。プロに行ってすぐ出られるとは限らないので、大学で出られない経験をしたのも大きかったんじゃないかなと感じています」 中村が「インサイドハーフで勝負したい思いはありつつ、どこで出ても結果を残すことは必要になる」と意気込めば、石井も「FWとして得点を重ねて目に見える結果で」と覚悟を示す。練習参加の段階から親身になってくれたという寺田周平監督のもと、1年目から名前を轟かせていく。