コールドスタート料理で肉の旨味をぎゅっと凝縮!福沢諭吉をもてなしたい〝きじま流〟最新アレンジレシピ
誰もが毎日元気に過ごすために欠かせないことのひとつが、食事! それは今も昔も変わらない生きていくための大切な習慣です。「偉人たちが食べていたご飯を食べてみたいけど、昔のままの作り方でもおいしいのかな……」そんな不安を解決してくれるのが人気料理研究家のきじまりゅうたさん! 令和版にアレンジした栄養満点&映える『偉人メシ』に、親子でチャレンジしてみては? 歴史人Kidsのみなさん、こんにちは、料理研究家のきじまりゅうたです! 古(いにしえ)の人たちの料理を通して当時の暮らしや歴史に触れるこの企画、今回もいっしょに偉人たちに思いを馳(は)せながら、親子でおいしい料理作りに挑戦していきましょう! ■“コールドスタート”調理でジューシーに焼き上げる! 福澤諭吉といえば、1万円札の肖像画、そして著書『学問のすゝめ』の「天は人の上に人を造らず」という有名な一節で、我々日本人には非常に馴染み深い偉人です。 欧米に学び、学問の重要性を説いた諭吉は洋食、特に牛肉を好み、肉食の普及にも大いに貢献したそう。そこで今回は好物の牛ステーキを、従来のステーキの焼き方の常識を覆す「コールドスタート&こまめに裏返し」調理でもてなしたいと思います。 コールドスタートとはフライパンに油と食材を入れてから火にかける調理法で、冷たい状態から少しずつ温度を上げ、じっくり火を通すことで、低温調理的な効果もあります。しっとり柔らかな肉の旨味を味わってもらいつつ、肉の焼き方も日々変化していることを伝えられればと思います。 ソースには諭吉の好物だった長ネギとコーヒーの風味もプラスして驚きを、また薬味野菜を添えて、変わらぬ日本の良さを表現してみました。皆さんも、ぜひ一度ご賞味あれ! ■ステーキも〝令和版〟にアップデート!福澤諭吉の偉人メシ 【材料】(2人前) 牛ステーキ用(1.5cm厚さ):2枚 長ネギ:10cm 薬味(みょうが かいわれ):適量 塩:少々 サラダ油:大さじ1/2 [A] 赤ワイン:大さじ3 砂糖:大さじ1 醤油:大さじ1 バター:10g インスタントコーヒー:少々 【作り方】 (1)牛肉を常温に戻しておく。 (2)長ネギは縦半分に切ってから5mm幅の斜め切りにし、牛肉は筋を切る。 (3)油をひいたフライパンに肉を入れてから火をかける。 薄い焼色がついたら裏返し、裏側も薄い焼色がついたら裏返す。 これを30秒おきに何度か繰り返す。 片面に濃い焼色がついたら取り出し、温めておいた器に盛る。 (4)空いたフライパンでネギを炒め、[A]を加える。 ゆるいとろみが付いたら肉にかけ、薬味野菜を添える。 「歴史人」2023年10月号より 監修/永山久夫 ながやま ひさお/1932年福島県生まれ。食文化史研究家。古代から明治時代までの食事復元研究の第一人者。長寿食や健脳食の研究も行う。新聞や雑誌、テレビなどでも活躍中。 料理監修/きじまりゅうた きじま りゅうた/1981年東京都生まれ。料理研究家一家の三代目。男性のリアルな視点から家庭料理を提案している。NHK「きじまりゅうたの小腹すいてませんか?」を始め、 テレビや雑誌等を中心に活躍中。
きじまりゅうた