サッカー五輪・大岩剛監督「アジア対策ではなく、どの相手にも対応できる力を」
――アジアとひと口に言っても、対戦相手はそれぞれに特徴があります。また中2日というハードなスケジュール。AFCチャンピオンズリーグで優勝した2018年は、準決勝まで進んだルヴァンカップや天皇杯、リーグ戦(3位)、クラブワールドカップも含めて、年間60試合を戦いました。負傷者が増加し、限られた選手を起用しながら、勝利を重ねていく指揮官の姿が印象的でした。そんな手腕がU23アジアカップでも見られることを期待しています。 「準備、準備と何度も言っていますが、どんなことにも対応できるように準備してきたのが、今まで僕がやってきた仕事だから。それはこれからも変わらないと思います」 ――そういう意味でも良い準備ができた2年間ではないでしょうか? 「どの世界でもそうだけど、そのプロセスはなかなか評価されない。鹿島でもそうでしたし、サッカー界は結果がすべてです。評価されたいわけじゃないけれど、選手たちがやっていてよかったねと、結果に関わらず、信じられるものにはしたいと思っています。自信を持って、U23アジアカップを戦うけれど、それが最高値というわけじゃないから。U23アジアカップをしっかり戦い、さらに大きくなり、パリまで行きたいというイメージがあります」 大岩剛/Go Oiwa 1972年6月23日静岡県生まれ。1995年名古屋グランパス加入。天皇杯を2度獲得し、2000年に移籍したジュビロ磐田でもリーグ優勝を経験。2003年に所属した鹿島アントラーズでは、リーグ3連覇。天皇杯で2度優勝している。2010年現役引退後、鹿島のコーチに就任。2017年監督に昇格。2021年12月パリ五輪を目指す、U-21日本代表監督に就任した。
TEXT=寺野典子