サッカー五輪・大岩剛監督「アジア対策ではなく、どの相手にも対応できる力を」
アジアカップをしっかり戦い、さらに大きくなり、パリに行く
――パリ五輪出場権を賭けたU23アジアカップ開催も、なかなかスケジュールが決まらず、結果的にIMDではない時期の開催となりました。それでも数多くの選手を招集し、チームを運営してきたことでいい準備ができたと感じます。 「自信を持ってチームを作ってきました。活動時期に集まれる選手が異なっても、同じコンセプトを貫いてきた、だから、自信はあります。とはいえ、U23アジアカップでは苦労すると思います。集中開催で、試合間隔も短い。そういうなかで、大会を通じて、チームがよりタフになると思うし、100だったものが、120や130になってというイメージがあります」 ――2024年2月のアジアカップではA代表がベスト8で敗退。同じ結果だとパリ五輪の出場権を獲得できません(上位3位が出場権獲得。4位は大陸間プレーオフへ)。アジア対策というものを考えていますか? 「ヨーロッパの強豪と戦っても、アジアはまた別だろうという意見は少なくありません。確かに守備を固めて、ロングボールを蹴りこんでくるスタイルの国もあります。その形はヨーロッパとは異なるでしょう。でも、僕らのチームは2年間ヨーロッパの国と戦い、勝ったり負けたりをしながら、自信を得たり、自信を失いながらも、サッカーの基準はどんどん上がってきている。だから、アジア対策というのではなく、どういうチームなのかを分析し、どんなスタイルのチームに対しても対応できる力をつけたという手応えがあります。ロングボールを蹴られても、セカンドボールを拾い、自分たちの時間を作り、俺たちのやるべきことをやろうというスタンスでやってきているので。当然、うまくいかない時間帯もあるでしょう。それを修正しながら、前進できるように準備してきたので」 ――対策と対応。言葉は似ているけれど、大きく違いますね。自分たちが術を持ち、どれを使うかを選択して、対応していくと。 「そうです。そのためにも選手全員が同じ絵を持っている。ボールを出す選手、受ける選手、それ以外の選手が感じて、行動できるように準備する。そういう流れでこれまでもやってきましたから」