ユーロ圏賃金上昇率の正常化は順調に進展-ECBチーフエコノミスト
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストを務めるレーン理事は、ユーロ圏の賃金の伸びはより平時の水準に戻りつつあると指摘した。
レーン氏はECBが25日公表したポッドキャストで、「平時の水準を数年にわたり上回り続ける賃金上昇は望ましく、また避けることもできない」と述べつつ、「ただ、われわれが確実にしなければならないのは、基本的にそれが平時に戻ることだ。それは正常化のプロセスであり、われわれが目指すものだ。それは順調に進んでいると、自信を持って言える」と続けた。
レーン氏はまた、インフレ抑制が「順調に進展」しているとの見方も示した。
「向こう1年とその後の1年間は、インフレ率がECBの目標とする2%付近で安定するはずだ」と予想し、「これは良い基準だろう。われわれが決定したのは本質的に、こうした見通しに対する検証を政策会合からの数週間に続けていくということだ。この見通しが確認されるなら、これまでに行った利上げの一部を巻き戻すことについて、より詳しく検討を始めることになる」と語った。
原題:ECB’s Lane Says Normalization of Wage Growth Is on Track(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Mark Schroers