「健康的な面」だけにフォーカスを当ててもダメ、血糖値を下げるつもりが、じつは無意味な4つの習慣
「コーヒーに砂糖を入れたら糖質を摂りすぎちゃうから、せめてブラックで」。そんな考えが根底にあると思いますし、実際にコーヒーには糖質の吸収を穏やかにする効果があるとする論も存在します。しかしこの組み合わせは、じつは血糖値の上昇を抑えるどころか、むしろ急上昇を後押しする要因になります。 裏で暗躍しているのは、コーヒーに含まれる成分のカフェインです。カフェインを摂取すると交感神経が活発になり、体のパフォーマンスを高めるホルモンのアドレナリンが分泌されます。すると、アドレナリンが肝臓に働きかけ、糖新生(最低限の血糖値を維持するために、筋肉や脂肪から糖質をつくる作用)を促進します。これにより、ケーキの糖質とカフェインが起こす糖新生のダブルパンチ状態が生まれてしまうのです。
コーヒーを紅茶に切り替えても、やはりカフェインを含むのでほとんど意味はありません。和菓子に緑茶、も同様です。甘いもの+カフェインを含む飲み物の組み合わせは最悪。そのように覚えておいてください。どうしても、という場合は、カフェインレスのコーヒーやお茶を活用しましょう。 ■「健康食」「ヘルシー」というイメージがあるが うどん、ラーメンより、健康を気づかってそばを食べている そばという穀物には、さまざまな栄養成分が含まれています。
毛細血管を丈夫にしてくれる、ポリフェノールの一種のルチン。お通じを良くしてくれる食物繊維。エネルギー代謝を促してくれるビタミンB群。体の成長や健康維持をあらゆる面からサポートしてくれるミネラル。などなど、数えだしたらきりがありません。 低カロリーかつ、たんぱく質を豊富に含んでいることも注目されており、「健康食」「ヘルシー」というイメージが根づいています。そばを扱う食品メーカーやそば店は、ことさらそれを強調しています。
ただしこれは、あくまで良い面だけにフォーカスを当てた情報にすぎません。その裏にひそむもうひとつの顔には、いっさい触れられていないのです。薬に例えるのなら、効能だけをアピールして、副作用の可能性にまったく言及していない状況と同じです。 ■ラーメンもうどんもそばも「糖質」に大差なし そばは本当に、健康食といえるのでしょうか。 糖尿病専門医の私の答えは「ノー」です。そばには糖質がたくさん含まれている――理由はこれに尽きます。