「小学校担任教諭への憧れが原点」 北野高・恩知忠司校長の生き方<上>
努力する生徒や生涯の伴侶との出会い
また、勉強やクラブ活動を頑張る生徒も多かった。ソフトボール部顧問も担当。部員には「勉強が苦手」という生徒もいたが、一生懸命、授業を受けていたのは印象的だった。 中には、自身の英語の授業で黒板に書いた内容のほか、授業の中で発した言葉まで全部ノートに書いていた生徒もいた。その生徒は「私、英語は大嫌いだったけど授業を受けて好きになった。ありがとう」と話し、卒業の際にはそのノートをくれた。もう30年近く前の話になるが、今でもそのノートは大切に持っている。 まだ新しい学校とあって、年齢の若い教諭との出会いも多かった。教諭同士で研修や勉強会を行ったり、グループで遊びに行ったことも。そんな中、1人の音楽教諭と出会い、後に結婚した。 「平野高校には6年いました。悩みがつきないこともあったけど思い出深い。今でも当時の生徒たちが同窓会もしてくれます。生涯の伴侶にも出会えた場所、自分の中では絶対に忘れられない学校ですね」 6年の思い出を胸に、その後、大阪府立生野高校(大阪府松原市)へ異動した。