勢和の動植物、図鑑カードが人気 三重・多気 農村RMO協 生態系保全に関心を
鹿やニホンカナヘビ、ジャンボタニシ、アジサイなど30種類
農用地の保全や地域コミュニティーの維持などに取り組む三重県多気郡多気町勢和地区の「勢和農村RMO協議会」(中西眞喜子会長)が、地域の生き物などを題材に「オリジナル図鑑カード」(名刺サイズ=9×5.5センチ)を制作、生き物観察会などで配布されており、人気を博している。
農村RMOは農村型地域運営組織で、人口減少などにより弱体化する集落機能を保全する協議会組織のこと。 勢和地域では2022(令和4)年度に、丹生の一般社団法人ふるさと屋を事務局として活動を始め、農地の保全や住民の生活支援、地域を活性化させるための仕組みづくりに取り組んでいる。 プロジェクトの一つで生態系保全にも取り組んでおり、今回は、勢和地域の生態系を知るきっかけになればと「オリジナル図鑑カード」を作成した。 カードは、鹿やニホンカナヘビ、ジャンボタニシ、アジサイなど、勢和地域に生息する動植物の30種類。素材となる写真の一部は昨年、町立勢和中学校の生徒と一緒に撮影。また三重大学生物資源学部の学生もメインとなり撮影、作成に携わった。 カードの裏面には、「草食」「毎年角が生え替わる」「尻尾を切って逃げる」など小さい子供でも分かるようなワンポイント説明も記載している。 昨年の生き物観察会では、見つけてきた生き物とカードを交換するなどしたところ好感触で、本年度も観察会をはじめ、9日のあじさいまつりなど地域のイベントなどで配布していく予定だという。また今後もカードを更新していき、地域で親しんでもらいたい考え。 同事務局は「地域の生態系を知ってもらえるきっかけになれば。豊かな自然が残っているので、新しい若い力と共に大切に守っていきたい」と話している。