夏こそは「東北初の優勝」 仙台育英・島貫丞主将 選抜高校野球
第93回選抜高校野球大会は第9日の29日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で準々決勝が行われ、2年連続14回目出場の仙台育英(宮城)は、仙台育英春夏計3回優勝の天理(奈良)に10-3で破れた。 【仙台育英vs天理の試合を写真特集で】 ◇島貫丞(じょう)主将 守備でリズムが作れず、エラーも出て失点が重なったことが敗因だった。 (天理の)前の試合を見ていて、相手の達(孝太)投手の高めの直球を打ち上げてアウトになることが多かった。なので「高めの直球は振らない」ことを徹底していた。序盤は四死球が多く、狙い通りにできていた。それでも出塁してからの得点ができなかったり、高めのボールを打ち上げたりと徹底しきれなかった。 (東日本大震災から10年という)節目の大会に出場させてもらって、選手宣誓もできた。東北の代表として出る以上、優勝したかった。一つ一つのプレーの大切さや、節目の思いがたくさん乗る甲子園の舞台で実力を発揮できなかったのは、力が足りてなかったから。この経験を糧にして、「自分たちが東北初優勝をするんだ」という思いで夏に向けてしっかりやっていきたい。 ◇「主導権握れなかった」須江航監督 打撃の成績や内容よりも、試合の中でリードできなかったことがすべて。追いかける展開になってしまって、非常に動きづらくなってしまった。主導権を握れなかった。 達(孝太)投手のこれまでの戦いぶりを見ていて、高めを振らないことにメリットがあると思っていた。そこに関してはできていた。しかし得点を取るためにはヒットを打たないといけなかった。達投手は非常に将来性が豊かだ。 伊藤(樹=たつき=投手)が登板して流れを変えてくれた。チームに勇気を与えてくれた。しかし失点を重ねてしまったのは、彼の実力不足や、天理の選手の粘り強さがあったと思う。失点の原因は彼だけではない。 冷静に敗戦を受け止めなくてはいけない。新入生や今回メンバー入りできなかった選手がたくさんいる。チームの実力を上げるには競争しかない。日本一激しいメンバー争いの先にしか東北の歴史は変わらない。 ◇全31試合を動画中継 公式サイト「センバツLIVE!」では、大会期間中、全31試合を中継します(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2021)。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/)でも展開します。