「資産運用って博打みたいなものですようね?」両者の違いと年金に頼らない老後の備え3選を解説
公的年金だけに頼らない老後の備え3選
公的年金を多くもらえる世帯であれば老後の生活費を年金だけで賄える可能性がありますが、そのような世帯は決して多くありません。 ゆとりある老後生活を送るには、公的年金以外の部分で資金を準備しておくことが大切です。 今回は、公的年金だけに頼らない老後の備えを3つ紹介します。 ●NISAで積立投資 運用益が非課税となるNISA(少額投資非課税制度)を活用し、投資信託などの金融商品を積み立てていく方法です。 投資にはリスクがありますが、「長期・積立・分散」によって価格変動のリスクを大幅に抑えることができ、積立期間が長いほど安定した運用成果が期待できます。 積立投資は少額から始めることができるので、初めから大きな金額を投資に回すのが怖いという人にもおすすめです。 ●iDeCo iDeCo(個人型確定拠出年金)は、公的年金に上乗せする形で加入する私的年金です。 拠出先としては、定期預金や保険といった「元本確保型」の商品と、元本が変動する「投資信託」があり、運用成果に応じて将来受け取れる金額が異なります。 原則60歳になるまで出金できませんが、掛金全額が所得控除の対象となるほか、受取時にも一定の税制優遇措置が設けられています。 ●個人年金保険 個人年金保険は、公的年金に加えて老後の生活を支えるための保険商品です。 毎月一定額を積み立てることで、将来一定期間または一生涯にわたって年金を受け取ることができます。 保険会社によってさまざまな商品やプランがあり、自分のライフプランに合わせて選ぶことができます。
長期的な資産形成を
公的年金の受給額には個人差があり、誰しもが年金だけで生活できるわけではありません。 昨今の物価高や税負担の増加、将来の年金不安などを加味すれば、老後に向けて資産運用を始めることを検討する必要があります。 資産運用をギャンブルや博打と似たようなものだと認識している人もいるかもしれませんが、これらは全く性質が異なるものであり、老後対策としては非常に有効な手段です。 長期的な視点でリスクを抑えつつ、老後に向けて準備を始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
・厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
加藤 聖人