「チッ!避けなさいよ…だと!」老害自転車ドライバーが右車線を堂々直進!あわや衝突しそうでもお構いなしの愚行。自転車を車両と思っていない怖すぎる人たち。
警視庁の調べによると自転車乗車中の事故は小学生~高校生の若年世代が多いが、死者数は70歳以上の高齢者が圧倒的に多くなっているという。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。 「自転車事故自体は減少傾向にありますが、交通事故全体に対する自動車事故の割合は増加傾向です。シェアサイクルも多くなりましたし、自転車の車道通行が一般化したことで混乱もみられます」。 自転車が車両であるという認識が人によって、違うところも大きな問題だろう。 「そうなんですよね。自転車は自動車と違って免許制ではありません。手軽に乗れるからこそ、車両であるという認識が欠如してしまう。突然車線変更したり、歩道と車道を行ったり来たりの蛇行運転をしたり、危険だなと思う自転車を見かけない日はありません。車を運転するとよりその怖さを感じます」。 確かにすり抜けをするような自転車も多い。今回お話しを聞いたのは、あわや衝突寸前の自転車事故にあったとはなすある女性のお話だ。 -----------------
進藤梨花さん(仮名・39歳)は、車、自転車共に運転をする。 「車は子供の習い事の送り迎えや実家への帰省に使うことが多いですね。普段から頻繁に乗っています。自転車はサクッと買い物にいくときとか。どちらもなくてはならない足と言ったところです」。 そんな梨花さんだが、最近気になることがあると話す。 「自転車ドライバーの危険な運転にひやっとすることが本当に多くて…」。 予測不能な動きをしたり、突然右側から現れたり…。車を運転しているとその乱暴かつとんでもない運転に怒りを感じることもあるそうだ。
「自転車にしか乗らない人は、自転車が車両であるという認識がないんだと思いますね。軽い気持ちで乗っているというか。交通マナーの基本を何も知らずに運転しているので、本当にこわいですよ…」。 先日、ついに事故になりそうなことがあったらしい。 「私は自転車に乗っていました。左側の白線脇を通行していたんですが、遠くから女性がこちらに向かってくるのが見えました」。 相手も自転車に乗っていたと話す。 「60代ぐらいだと思います。カゴにスーパーの袋を乗せていて、そこからネギが飛び出していました。買い物帰りだったんだと思います。自転車は左側通行です。だから相手がそのうち左車線にうつる、または避けるかなと思っていたんですけど…」。 梨花さんは距離が近づくにつれ、不安になった。 「全然移動する気配がないまま、まっすぐ突き進んできたんです」。 危ない!そう思った梨花さんは仕方なく前後を確認し、車や歩行者がいないことを確認して、大きく迂回して女性の自転車とすれ違ったそうだ。 「ハンドルにも荷物をかけていてすごくふらついていたんですよ。ギリギリですれ違って、引っかかったりしたら一大事じゃないですか。驚いたのは次の瞬間です。向こうが反対車線を走るべきでこっちがわざわざ避けたのにもかかわらずいきなり暴言を吐かれたんです…」。 ーチッ、避けなさいよ! 【後編】では、非常識おばさんと梨花さんのバトルを追う。 取材・文/橋本 千紗