《西田敏行さん“ハマり役”ベスト5》1位&2位は昭和と平成を代表する“笑えてホロリ”の役どころ
10月17日、虚血性心疾患のため自宅で急逝した俳優の西田敏行さん。葬儀には、50年来の俳優仲間「五人会」のメンバーである柴俊夫、松崎しげる、田中健のほか、俳優の岸部一徳、大泉洋らが参列。最後の別れを惜しんだ。 【写真】西田敏行さん「ハマり役といえばこの役」ベスト5結果表 温かな人柄で、ファンはもちろん、共演者、スタッフなど多くの人に愛された西田さん。テレビ朝日系の『ドクターX』シリーズでは、米倉涼子演じる主人公・大門未知子と対立する、大学病院の院長・蛭間重勝を長年にわたり演じた。12月公開予定の、同作の劇場版が遺作となる。 コミカルな役からシリアスな役まで幅広い役柄を演じ、名実共に日本を代表する俳優として最後まで存在感を発揮し続けた。今回はそんな西田さんを惜しみ、緊急の読者アンケートを実施。30代~70代の男女500人に「最も好きな西田さんのハマり役」を聞いてみた。
出演した大河ドラマで唯一ランクイン
第5位は、NHK大河ドラマ『おんな太閤記』(1981年)で演じた豊臣秀吉。 「いろんな人が秀吉を演じたが、人となりがいちばん合っていた」(佐賀県・62歳・男性)と、陽気で朗らかな秀吉の人物像と、西田さんのイメージを重ねる人が多かった。 「佐久間良子さん演じる主人公の“ねね”を、『おかか』と優しく呼ぶ西田さんの姿が印象的でした。この『おかか』は、この年の流行語になるほど話題になりました」 と、テレビウォッチャーで漫画家のカトリーヌあやこさん。 生前、西田さんはNHK大河ドラマだけで12作に出演。このうち主役を務めたのは3作で、大河シリーズでの最多記録となる。徳川家の吉宗、家康、秀忠のほか、西郷隆盛、後白河法皇など歴史上の人物を数多く演じた。 「この作品は橋田壽賀子さん原作。戦国時代を舞台としながら、合戦よりも家庭内の場面が多い大河ドラマでもありました。おちゃめな演技、迫力ある悪の演技と、西田さんの魅力が存分に発揮された作品だったと思います」(カトリーヌあやこさん、以下同) 第4位は『ドクターX~外科医・大門未知子~』シリーズ(テレビ朝日系・2012~2024年)の蛭間重勝役。 「嫌なやつなのに、ユーモアがあってどこか憎めない。西田さんじゃなかったらつまらない蛭間になっていたと思う」(神奈川県・48歳・女性)など、西田さんならではの個性的なキャラクターに称賛の声が寄せられた。 「スタッフが『西田さんのアドリブが面白すぎて困る』と言っていたとか。もったいないけど、尺を考えると出演シーンを切らざるを得ない。編集泣かせですよね(笑)」 10月8日に開かれた同ドラマの劇場版完成報告会見で、西田さんは「蛭間重勝は好きな役のベスト5に入る。終わるのが嫌だなと感じる」と、感極まったように声を震わせながら語っていた。 「共演者の遠藤憲一さんは、西田さんのアドリブのおかげで自分自身すら気づかなかった個性を引き出せてもらった、と語っていたんです。自分だけでなく、共演者の引き出しまで増やしてしまう西田さんのアドリブ力、本当に見事だなと改めて感じました」