《西田敏行さん“ハマり役”ベスト5》1位&2位は昭和と平成を代表する“笑えてホロリ”の役どころ
大河ドラマの裏番組でも平均視聴率19・5%
第3位にランクインしたのは、『西遊記』シリーズ(日本テレビ系・1978~1980年)の猪八戒役。悟空を演じた堺正章、沙悟浄役の岸部シローさん、三蔵法師役の夏目雅子さんとの4人のチームワークが見事で、国民的ドラマとして大ヒット。西田さんを一躍スターにした出世作といえる。 「個性が際立っていた」(北海道・48歳・女性) 「西田さんの愛くるしさが役に投影されていた」(奈良県・52歳・男性)など、子どものころに夢中で見ていたという40~50代から多くの声が寄せられた。 「青年座に所属して舞台を中心に活動していた西田さんが、この作品がきっかけでお茶の間で広く知られるようになりました。共演者たちの仲の良さでも知られていましたね」 西田さんの訃報後、堺は「猪八戒、沙悟浄、三蔵法師も、みんな天竺へ旅立ちました。私もいずれその旅に参加します」と追悼のコメントを寄せた。 「撮影の休憩時間に、どうしたら夏目さんと2人きりになれるか、3人の男性陣が躍起になっていたという逸話を、堺さんが以前テレビで楽しそうに話していらっしゃいました。とうとう堺さんおひとりになってしまい、なんとも寂しい限りです」 猪八戒役で一気にブレイクした西田さんが、『西遊記』の次に出演した作品『池中玄太80キロ』シリーズ(日本テレビ系・1980~1992年)が2位にランクイン。 「玄太の心優しい役柄がご本人とよくマッチしていた」(大阪府・32歳・女性) 「西田さんが玄太そのもので、ドラマでなく現実のようだった」(東京都・68歳・男性)という声のとおり、不器用で愛にあふれた玄太は、西田さんのハマり役だった。 「単純なホームドラマではなく、血のつながらない娘たちを玄太が懸命に育てるという、厚みのある物語でした。好評につきパート3まで制作され、スペシャル版を合わせて約12年もの放送期間に。挿入歌の『もしもピアノが弾けたなら』も大ヒットしましたね」 “パート2”の挿入歌だった同曲は、50万枚以上の売り上げを記録。西田さんは歌番組に引っ張りだことなり、年末の『紅白歌合戦』に初出場を果たした。 「娘役の一人だった杉田かおるさんは、ドラマ開始時にまだ高校生。当時は反抗期で、西田さんにも迷惑をかけてしまったと追悼のコメントを寄せていらっしゃいました」 ヒロイン役の坂口良子さん、玄太の上司役の長門裕之さん、同僚のヒデを演じた三浦洋一さんと、主要なキャストの多くが鬼籍に入った。しかし、昭和を代表するドラマとして、今も多くの人々の心に残っていることは間違いない。