浜辺美波、「東宝シンデレラ」オーディションを回顧 25歳の展望も語る
■世間が抱く自身のイメージに「期待しないでほしい」
また人には様々な側面があり、一部の切り取られた情報や見え方でディスコミュニケーションが起きることも。人と接する際に特に意識していることを聞くと、「“この人はこういう人”と決めつけないようにしています」と明かす。 「決めつけてしまうと、自分が思ってもいなかった側面を見た時に裏切られたと感じたり、全部が信じられなくなったり、それ以外の面をなかなか受け入れられなくなってしまうことが多い気がしていて。仲が良ければ相手を知っていると思いがちだけれど、私がこうだと思っていることが相手によっては違うかもしれない。なので、相手は自分と違う人間ということを尊重した上で、決めつけずにコミュニケーションをとることを大事にしています。気の置けない関係だからこそ、順序を飛ばさないなど、ささいな気遣いも大切かなと。役作りにおいても型にはめないで考えるようにしています」。 ちなみに世間が抱く自身のイメージに対しても「決めつけてほしくない」という思いが。「私は仕事で自分らしい何かを出すことがあまりないので、しっかりしていて、ある程度普通に何でもできそうというイメージを持たれがちで。だけど休みの日は一日中寝ていますし、部屋は汚いわけではないけど隅々までキレイというわけでもないし、掃除もできるならしたくない。物事を後回しにする性格だし、ずぼらでだらしない。全部に対して『期待しないでほしい』と思ったりします」と本音を吐露。 また「これから人と関係を築くとき、『普通より何もできない人』と思ってもらうぐらいの方がいいかなと思っていて。ハードルを下げたいんです(笑)。友達が家に遊びに来るときは『本当に汚いから』と伝えることで、『意外ときれいじゃん』という方向にもっていきたい(笑)」といたずらな顏で明かしてくれた。
■25歳の展望は「後悔しないような努力をしたい」
2011年、10歳で第7回「東宝シンデレラ」オーディションでニュージェネレーション賞を受賞し芸能界入りした浜辺。順風満帆に見えるが、デビュー後はさまざまな作品のオーディションでの落選を経験してきた。 「当時はほぼ赤ん坊で、何も持っていなかったです。質問された時、自分の言葉を言語化できないというより、自分の意思が無いので何も答えようがなかった。そこはやっぱり今との大きな差。なのでオーディションは何百回受けてもほぼ受からなかったです。挫折とまではいかないけれど、悔しい思いもしましたし、逆に悔しいを通り越して何も感じなくなったり。落ちすぎてへこたれなくなりました(笑)」と当時を回顧する。 また周りの環境に感謝も。「小さい頃から目標があったわけでもなく、夢を見つけるのも遅く、環境に育てられた部分が大きくて。この仕事につかず、優しい父と母の元で変わらず育っていたら、就職活動に直面した時に悩むタイプだったと思います。環境の変化があっていろんな人たちと出会い育ててもらったおかげで、夢や目標を持つことができました」。 2025年で25歳になるが、展望を聞くと「未だに面倒くさいことがあった時に全部投げ出したくもなりますが、そんなこと言ってられないですよね。一つ一つしっかり積み上げて、振り返ったときに後悔しないような努力をしたいです。読書をしたり、映画を観たり、自分と向き合ったり。億劫になることもありますが、挑戦する心は常に持ち続けたい。またミステリーが好きなので、いつか東野圭吾さんや湊かなえさん、中村文則さんら憧れの小説原作の作品にも出たいです」。(取材・文:高山美穂 写真:高野広美) 映画『六人の嘘つきな大学生』は、11月22日全国東宝系にて公開。