友近 どちらかといえば「火サス」より「土ワイ」派だった私。『乱歩好き』を公言し続けたことで得た素晴らしい経験とは
◆コントライブツアー「友近ワイド劇場 黒蛙の美女」 そんな「美女シリーズ」への憧れと、昭和の「土曜ワイド劇場」への愛とオマージュをあますところなく注ぎ込んだコントライブツアーを開催したこともありました。 タイトルは、「友近ワイド劇場 黒蛙の美女」。 黒蜥蜴ならぬ、黒蛙に扮するのはもちろん私。セットや小道具、登場人物の造形や衣装に加え、セリフの言い回しや、事件のトリックまでも徹底的に、昭和の「土曜ワイド劇場」風にこだわりました。 それをバッファロー吾郎Aさん、ずんの飯尾和樹さん、ロバートの秋山さん、ハリセンボンの近藤春菜ちゃん、シソンヌのじろうくん、渡辺直美ちゃん、ゆりやんレトリィバァちゃんという芸達者なメンバーがまじめにふざけて見事に演じ抜いてくれました! 観ているお客さんもその世代の方は共感してくれるし、一体感というか仲間感の強いライブでした!! ツアーは全国6カ所7公演、1万人以上のお客さんに来ていただき、のちにYouTube チャンネルで公開すると、合計で400万回以上も再生。 それだけ多くの人が、共感して笑ってくれている。そう思うと、本当に元気が湧いてきます。
◆「友近がまた何かやってるわ」 ちなみに、江戸川乱歩好きを公言していたら、名古屋で続く伝統芸能、西川流四世家元の西川千雅(かずまさ)さんにお声をかけていただき、「名古屋をどりNEO傾奇者」にゲスト出演させていただくことにもなりました。 名古屋をどりは、終戦直後から名古屋宝塚劇場、中日劇場、御園座など、名古屋の中心地で会場を移しながら公演を続けている伝統の舞台。 私が出演するのは和楽器の生演奏とオーケストラによる音楽が奏でられる和風ミュージカルのような舞踊劇で、「女の恨み」をテーマに、明智探偵や小林少年などが出てくるミステリー作品です。 歌も踊りもちゃんと習ったことはないけど、それっぽいことをやって「友近がまた何かやってるわ」で楽しんでもらうのが、アタシのやっている芸! 「土曜ワイド劇場」が好きだったおかげで、また一つ、素晴らしい経験をさせていただきました。 ※本稿は、『ちょっとここらで忘れないうちに』(徳間書店)の一部を再編集したものです。
友近
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