【MotoGP】偉業達成ビニャーレス「ここまで来るのは大変だった。言葉が出ないよ」と涙。3メーカー優勝に感無量|アメリカズGP決勝
サーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催されたMotoGP第3戦アメリカズGPの決勝は、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)が優勝。アプリリアでついに初優勝を達成したビニャーレスは、感極まって言葉に詰まっていた。 【リザルト】MotoGP第3戦アメリカズGP 決勝レース結果 ビニャーレスはMotoGPクラスでスズキ、そしてヤマハとキャリアを築いたが、2021年にヤマハと揉めた末にアプリリアへと移籍した。これまで表彰台は獲得しつつも優勝に手が届いていなかったビニャーレスだが、アメリカズGPでは絶好調の走りを見せた。 ポール・トゥ・ウィンでスプリントレースを制したビニャーレスは、決勝レースではスタートで出遅れてしまい、一時は9番手まで後退。しかしそこから少しずつライバルを追い抜いて先頭集団に迫り、レース折り返しで表彰台闘いに加わった。 そして13周目にペドロ・アコスタ(GASGAS)を追い抜いてトップに立つと、そこからはライバルに反撃を許さずに逃げ切って勝利。アプリリア移籍後初優勝を、ついに達成した。 なおビニャーレスはこれでスズキ、ヤマハそしてアプリリアと異なる3メーカーで勝利。これはMotoGPクラスとしては史上初であり、まさに歴史に残る勝利となった。 ビニャーレスとしても喜びは非常に大きいようで、レースフィニッシュ後、DAZNのカメラに対して、彼は涙ながらに「言葉が出ない」と語った。 「言葉が出ないよ」 「ここまで来るのはとても大変だった。苦戦することも多かったし、家族もそのことは良く分かっていた。でも注いできた全ての努力がついに報われたんだ。本当に嬉しいよ。苦難を共にしてきた妻や子どもたちを抱きしめるのが楽しみでならない」 「(2022年の)オーストリアでは辞めるべきかも分からなかったけど、今の僕はトップに立っている。ここから得られる教訓は、決して諦めずに戦い続けるべきだということだ」 「歴史的な偉業だよ。諦めようかという瞬間もあったけど、信じ続けていくための力を与えてくれた全ての人たちに感謝したい」 ビニャーレスはスタートで出遅れてポジションを落とすことになった原因については、クラッチだと語った。 「残念だけど、今朝からクラッチに問題があったんだ。チームも上手くいくかどうかわからないと話していた。そして実際に、スタートでは上手くいかなくて、ポジションを大きく失ってしまった。でも自分のリズムに集中していたし、(リヤに選んだ)ミディアムタイヤが僕にとっては良いはずだと分かっていたんだ。今朝(ウォームアップ)でも速かったし、リズムも良かったからね」 「ただ今日こんな事ができるとは思っていなかった。ときにはこういった魔法のようなことができるけど、今日はそういう1日だったんだ」
German Garcia Casanova