指名漏れから2年、日本生命・山田健太のプロ入りに必要な条件とは? 1年目の成績は上々、DeNAドライチ・度会の“成功例”を目指せ!
社会人野球のドラフト候補で、注目度が高いのは日本生命・山田 健太内野手(大阪桐蔭-立教大)だ。 大阪桐蔭時代は強打の大型二塁手として、3度の甲子園優勝を経験。立教大で通算9本塁打を放ち、ドラフト候補に挙がった。しかし22年のドラフトではまさかの指名漏れ。名門・日本生命に進んだ。 【動画】山田健太のホームラン 社会人1年目の昨年からレギュラーとして活躍した山田。ドラフト指名を受けるためにはどれほどの成績を残せばいいのか考えていきたい。 まず1年目の成績は74打数27安打、1本塁打15打点、打率.364だった。山田の打撃の強みはコンタクト力の高さ。しっかりとボールと向き合って的確にボールをとらえることができる。東京六大学野球と比べても球速、変化球の精度、駆け引きのレベルが上がる社会人野球でも打率.364と好成績を残せたのは2年目へ向けて大きな弾みとなる。 山田の課題は守備といわれる。フットワークを良くするためにショートを守る練習を行っているという。もちろん守備上達も大事だが、山田は俊足堅守をウリとする選手ではなく、打撃を強みにする選手。守備をしっかりとできて、打撃はそこそこという結果よりも、守備に多少課題が見えても、文句なしの打撃成績を残したほうが印象は間違いなくいいはずだ。 たとえば昨年DeNA1位の度会 隆輝内野手(横浜-ENEOS)がドラフト1位候補として注目を浴びるきっかけとなったのは、2年目(2022年)の都市対抗。21打数9安打、4本塁打、11打点と大活躍で、優勝に貢献。都市対抗のMVPにあたる橋戸賞、さらに打撃賞、若獅子賞を受賞した。22年は公式戦8本塁打。23年はやや調子を落とし、3本塁打だったが、それでも評価は変わらなかった。 巨人、広島で活躍する長野 久義外野手(筑陽学園-日本大-Honda)は社会人3年目に非凡な成績を残している。2009年の都市対抗では打率.579。首位打者を獲得し、大舞台でしっかりとアピールした。その前の都市対抗二次予選のかずさマジック戦では、広い千葉マリンスタジアム(現・ZOZOマリンスタジアム)のレフトスタンド中段へ持っていく本塁打を放っている。弾丸ライナーであっという間にスタンドイン。打球速度の違いを見せつけた。 山田も都市対抗がかかった二次予選や、都市対抗本大会でインパクトのある打撃を見せる事が必要だ。高いハードルではあるが、ライバルよりも山田を獲りたいと思わせるには、大事な試合での内容がより重要になる。 日本生命が参戦するJABA大会は4月開催の第46回JABA日立市長杯選抜野球大会、わかさ生活第74回JABA京都大会、5月開催の第76回JABA九州大会となっている。 ドラフト指名がかかった公式戦で山田が去年以上の成績を残せるか注目だ。