坂本龍馬の海援隊巡る「いろは丸事件」賠償交渉の舞台、修復過程を間近で…長崎市・聖福寺
敷地内で修復工事が行われている長崎市玉園町の国指定重要文化財「聖福寺」で29日、修復現場の見学会が開かれ、歴史好きの市民らが参加した。 【写真】長崎市・風頭山中腹にある「龍馬のぶーつ」像。履くと船上に立つ竜馬の気分が味わえる
聖福寺は1677年に創建。坂本龍馬率いる海援隊が運航する船と、紀州藩の船が瀬戸内海で衝突した「いろは丸事件」(1867年)の賠償交渉が行われた場所とされる。2014年には、「大雄宝殿」「天王殿」「山門」「鐘楼」の4棟が国の重文に指定された。
ただ、いずれも経年劣化が進み、一部が変形したり空洞化したりしていたため、21年から本格的な工事を開始。解体して破損箇所を調べ、修復して再び組み立てる。
見学会では、関係者らが大雄宝殿と山門を案内。工事の進捗を説明したほか、修復の際に職人が行う「くぎ打ち」の様子を披露するなどした。