東チタと高炉メーカーの下期スポンジチタン価格交渉、10%値上げで決着
東邦チタニウムと高炉メーカーが進めていたスポンジチタンの2024年度下期(24年10月~25年3月)の価格交渉が引き上げる方向で決着した。上げ幅は上期比で10%。スポンジチタンは需要回復に加えてロシア製を避ける動きが重なり、日本勢への引き合いが増えている。数量の確保を優先する需要家側が値上げを受け入れた格好だ。 国内価格交渉は昨年度に続き、年度の前半と後半に分けて行われ、今回は24年10月~25年3月分が決着。24年度通期の平均でも前年度平均比10%の引き上げとなる。値上げは3年連続だ。 スポンジチタンは近年、欧米の航空機産業向けを中心とした高品位品の需要が旺盛だ。新型コロナ禍で減少していた航空需要の回復に加え、ウクライナ危機を背景としたロシア材の代替需要も加わり、航空機向けを主力とする東チタに対する引き合いが増えている。