警視庁本部＝東京都千代田区

　恋愛感情を利用する「ロマンス詐欺」で、マッチングアプリで知り合った男性から現金をだまし取ったとして、警視庁組織犯罪対策特別捜査隊は7日までに、詐欺容疑などで、無職井田しずく容疑者（27）＝住居不定＝を再逮捕した。 【ひと目でわかる】SNS型投資・ロマンス詐欺の被害 　「うそを言って相手を信用させ、現金を受け取った」と容疑を認めているという。 　井田容疑者は2021年3月～24年10月、同様の手口で、約90人から計約1億300万円を集めたとみられる。「インターネットカジノやホスト遊びに使った」と話しており、同隊はほかにも多数の被害者がいるとみて調べる。 　再逮捕容疑は23年10月、マッチングアプリで知り合った山形県の会社員男性（34）にSNSで「給料が盗まれ託児所代が払えない」などとうそのメッセージを送り、2回にわたり、計34万6000円をだまし取った疑い。 　同隊によると、井田容疑者は複数のアプリを使い分け、知り合った男性に「支払いの当てもなくて。死にたい」などと無心。加工した自分の顔写真を送ったり、「何でもする」と懇願したりして現金を振り込ませていた。 　井田容疑者は先月、同様の手口で神奈川県の男性から10回にわたり、約818万円をだまし取ったなどとして、詐欺容疑などで逮捕されていた。