シーメンス、受注減少し売上高伸び悩む-中国の需要低迷響く
(ブルームバーグ): ドイツのエンジニアリング会社シーメンスは1-3月(第2四半期)に受注が減少し、売上高が伸び悩んだと明らかにした。中国における工場自動化装置の需要低迷が引き続き同社の業績を圧迫した。
16日の発表によると、シーメンスは通期の全体の見通しは据え置いたものの、主要事業であるデジタル産業部門の予想を引き下げ、通期売上高が最大8%減少する可能性があるとした。ただ、この減少分の一部はスマートインフラ部門の伸びで相殺される見込みだとした。
1-3月期の比較可能ベースの売上高は192億ユーロ(約3兆2200億円)と、前年同期を若干下回った。受注は12%減少した。
シーメンスを含むメーカー各社はなお、中国の需要後退への対処を迫られている。中国ではインフレや金利上昇、不動産の供給過剰がビジネスを圧迫している。米国ではデータセンター事業者向けのスマートインフラ販売を中心に売り上げを伸ばしたものの、中国やその他の地域での落ち込みをカバーできなかった。
シーメンスは以前、中国政府がハイテク製造業を後押ししていることから、中国経済は下半期に回復すると予想していた。しかしシーメンスは16日、同社の顧客は今後数カ月間、在庫調整を続け、受注は圧迫されるとの見通しを示した。
シーメンスはまた、イノモティクス部門をKPSキャピタル・パートナーズに35億ユーロで売却することを取締役会が承認したと発表した。大型モーターを製造する同部門の売却は、競合他社の収益水準に追いつくため重機から利益率の高いソフトウエア搭載製品ラインに軸足を移してきた同社の改革にとって重要な一歩となる。
シーメンス、イノモティクスをKPSに売却へ-企業価値35億ユーロ
原題:Siemens Sees Factory Orders Drop as China Weakness Continues(抜粋)
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Joshua Gallu