映画作りの楽しさ体感 映画監督・深田さんが南木曽町で住民と交流
映画撮影を体験するワークショップ(WS)が28日、長野県南木曽町の南木曽会館で開かれた。木曽地域を舞台に作品制作を構想中の映画監督・深田隆之さん(36)=神奈川県=らが、地域住民に映画づくりについて知ってもらい、交流を深める機会にもしたいと開催。参加者は深田さんに教わりながら映画のワンシーンを考えて撮影し、表現を楽しんだ。 「別れ」をテーマに、参加者同士がその場で設定や演出などを話し合って練り、スマートフォンで撮影した。役者とカメラマンを交代で務め、一場面ができたらスクリーンで鑑賞して新たな設定を考えた。思い描く場面をつくるのに苦労しながらも、「閉館間際の図書館」「役場での手続き」などのアイデアを形にした。 参加した男性は「どういうふうに画面を作るか、考えることは多いと実感したし、面白かった」と話した。 深田さんは昨冬、南木曽での作家滞在プログラムをきっかけに、木曽地域で作品を撮りたいとの思いを持った。映画プロデューサーらと「木曽映画プロジェクト」をつくり、準備を進める。「ただ木曽で撮影するだけでなく、地域と関わり合いながら作品がつくれたら」と話し、企画を通して住民と理解や結びつきが深まることを願っていた。