京都市バス運転手、後輩から運賃受け取らず停職「いい格好しようと」
京都市交通局は1日、九条営業所のバスの男性運転手(45)を同日付で停職15日の懲戒処分にしたと発表した。バスに乗車してきた40代の後輩の女性職員2人から運賃を受け取らず降車させたり、運行中に不必要な会話をしたりしていたという。後輩2人は戒告処分とした。 市交通局によると、男性は10月4日午後6時ごろ、京都駅前停留所から乗車してきた後輩2人が一つ先の烏丸七条停留所で降りる際、IC乗車券で支払おうとしたのに、IC乗車券読み取り部を手で覆って支払いを拒み、そのまま降車させた。運行中に2人と不必要な会話をしていたほか、交通局の聞き取りに対し、当初2人について「SNSで知り合った知人」とうその説明をした。男性は「いい格好をしようとした。(虚偽の説明をしたのは)2人に迷惑をかけたくなかった」と説明しているという。 交通局によると、当時後輩2人は勤務時間外で私服だった。九条営業所に所属する後輩1人が男性に勤務を代わってもらっており、お礼を言うために乗車したという。3人がバスの運行中に話しているのを見た乗客が交通局に苦情を入れ、発覚した。ドライブレコーダーを確認したところ、無賃乗車もわかったという。 交通局では7月にも市営地下鉄職員らの無賃乗車や隠蔽(いんぺい)が発覚し、処分されている。交通局は「市民の信頼を損ない、深くおわびする。綱紀粛正を徹底し、再発防止に努める」とコメントしている。(武井風花)
朝日新聞社