〔東京外為〕ドル、150円近辺=米12月利下げ観測で下落(3日午後5時)
3日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米国の12月利下げ観測が強まる中、1ドル=150円近辺に下落した。午後5時現在は、150円00~01銭と前日(午後5時、150円24~25銭)比24銭のドル安・円高。 前日の米国時間、ウォラー米連邦準備制度理事会(FRB)理事が17、18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)について「現時点では利下げ支持に傾いている」と発言し、ドル売りが強まった流れを引き継ぎ、東京早朝は149円台半ばの安値圏で取引された。 午前は、仲値にかけて「国内輸入企業のドル買い・円売りが優勢だった」(外為仲介業者)といい、149円90銭台に上昇。いったん利食い売りに押されたが、日経平均株価の大幅高を眺めて買い戻され、150円を試す展開が続いた。 午後は日経平均が一段高となり、さらに上げ幅を拡大すると、ドル円もなびき、150円を突破。時間外取引の米長期金利の上昇もあり、一時は150円20銭台まで水準を切り上げた。欧州勢が参入し始めた終盤は、再び利益確定売りで150円を割り込む場面もあった。市場では「日米の金融政策決定会合を控えて積極的な買いは入らず、150円の水準では上値の重さが確認された」(邦銀)との声が聞かれた。 欧米時間は、10月の米雇用動態調査(JOLTS)やクグラーFRB理事の講演などが注目されている。 ユーロは対円、対ドルで下落。午後5時現在、1ユーロ=157円46~48銭(前日午後5時、157円76~78銭)、対ドルでは1.0498~0498ドル(同1.0501~0501ドル)。