【MLB】ブリュワーズ・アーノルドGMが年間最優秀エグゼクティブに選出 主力が抜けたチームで地区優勝
日本時間11月5日、今季の年間最優秀エグゼクティブの受賞者が発表され、ブリュワーズのマット・アーノルドGMが選出された。この賞はポストシーズン開始前に投票が行われ、全30球団のエグゼクティブによる投票で受賞者を決定。ブリュワーズからの選出は今回のアーノルドGMが初めてとなった。今季のブリュワーズは名将クレイグ・カウンセルとエース右腕コービン・バーンズがチームを去ったにも関わらず、ナ・リーグ中地区を独走して2年連続の地区優勝。チームを成功に導いたアーノルドGMの手腕が高く評価された。 2024年ポストシーズンの日程・結果一覧 今季開幕前にブリュワーズをナ・リーグ中地区の本命に挙げていた人はほとんどいなかった。球団史上最高の黄金期を作り上げたカウンセル監督が同地区のカブスへ移籍し、エース右腕のバーンズをトレードで放出。バーンズとともに先発ローテーションを支えていたブランドン・ウッドラフはシーズン全休が確定しており、前年からの戦力ダウンは不可避の状況で、苦戦することが予想されていた。 しかし、アーノルドGMはメジャーデビュー前の有望株ジャクソン・チューリオと長期契約を結ぶと、FAでは強打者リース・ホスキンスを補強。バーンズとのトレードでは好守の若手内野手ジョーイ・オーティズを手に入れた。ところが、守護神デビン・ウィリアムスが背中の疲労骨折により長期離脱することに。苦労して整えたはずのチーム構想が再び狂ってしまった。 それでもアーノルドGMはチームを立て直し続けた。トバイアス・マイヤーズ、ジャレッド・ケイニッグ、ブライアン・ハドソンといった予想外の戦力の台頭もあり、序盤から首位を快走。故障者が続出して崩壊寸前だった先発投手陣には、シーズン途中でアーロン・シバーリとフランキー・モンタスを獲得した。そして、メジャー4位タイとなる93勝を挙げ、地区2連覇を達成。直近7年間で6度目のポストシーズン進出となった。 開幕前にブリュワーズが置かれていた状況と、今季ブリュワーズが残した結果を考えれば、年間最優秀エグゼクティブにアーノルドGMが選ばれたのも当然と言えるだろう。なお、投票の2位はロイヤルズのJ・J・ピコーロGM、3位はガーディアンズのクリス・アントネッティ編成本部長だった。 年間最優秀エグゼクティブの表彰は2018年からスタート。これまでの受賞者は以下の通り。 2018年 ビリー・ビーン編成本部長(アスレチックス) 2019年 エリック・二アンダー編成本部長(レイズ) 2020年 アンドリュー・フリードマン編成本部長(ドジャース) 2021年 ファーハン・ザイディ編成本部長(ジャイアンツ) 2022年 クリス・アントネッティ編成本部長(ガーディアンズ) 2023年 マイク・エライアスGM(オリオールズ) 2024年 マット・アーノルドGM(ブリュワーズ)