長さ100ヤード超の世界最大級のグリーン、ヘルバンカー、強風 有村智恵が聖地「セントアンドリュース」を語る
【世界最大級のグリーンで"手前から85ヤード"に切られたカップ】 ――ちなみにパッティング対決の結果は? 負けました(笑)。しかも、2球も打たせてもらったのに。「ズルいよ、ヤニはここでパッティング練習してたじゃん。もう1球打たせてよ」と泣きついて打たせてもらったのですが、僅差で負けました(笑)。 ――海外のコースを含め、さまざまなコースでプレーされていると思いますが、セントアンドリュースの5番ホールより広いグリーンは記憶にありますか? ないんじゃないでしょうか。ここのグリーンが広い理由としては、(アウトコースからインコースが折り返して隣接しており)隣のホールとグリーンをシェアしているのもあります。5番と13番のように、足して「18」になるようになっているんですね。例えば、11番と7番、12番と6番がそれぞれ隣接してグリーンを共有している、という感じです。 最終日は、5番ホールのピンの位置が手前から85ヤードのところに切ってあって、13番ホールも結構(13番側から見て)奥だったんです。だから、5番から見たら、グリーンの左手前に(グリーンを共有している13番の)ピンがあって、右奥にも(5番の)ピンがあるみたいな感じに見えて。風も強いし、5番ではみんな2オンも狙っていくので、結構渋滞していましたよね。そこは面白かったです。(プロの試合で)こんな光景見たことないな、と思いながら見ていました(笑)。 ――11番ホールも難しいショートと言われていますよね。 11番ホールは、結局、ピンポジションも4日間通して3、4ヤード以内ぐらいにしか切らなかったですからね。毎日同じ場所で。他の所は切れなかったんだろうな、と思いますけど、一番難しいのは風なんです。風がすごく強い。基本的には左からの風ですが、それがアゲインストになったり、フォローになったり、真横から(の風)になったりで、みんなかなり風に苦戦していた部分があって。11番をどう乗り切るかっていうのは大きかったですね。 >>後編【セントアンドリュース攻略におけるキャディの重要さ 有村智恵が振り返る全英女子オープン 】に続く ●インタビューのフルバージョンはこちらから 【Profile】有村智恵(ありむら・ちえ)1987年11月22日生まれ。プロゴルファー。熊本県出身。10歳からゴルフを始め、九州学院中2年時に日本ジュニア12~14歳の部優勝。3年時に全国中学校選手権を制した。宮城・東北高で東北女子アマ選手権や東北ジュニア選手権、全国高校選手権団体戦などで優勝。2006年のプロテストでトップ合格。2007年は賞金ランク13位で初シードを獲得した。2008年6月のプロミスレディスでツアー初優勝。2013年からは米女子ツアーに主戦場を移した。2016年4月の熊本地震を機に日本ツアーへ復帰。2018年7月のサマンサタバサレディースで6年ぶりの優勝を果たすなど、JLPGAツアー通算14勝(公式戦1勝)をあげる。2022年に30歳以上の女子プロのためのツアー外競技「LADY GO CUP」も発足させた。2022年11月に、妊活に専念するためツアー出場の一時休養を表明。2024年4月に双子の男の子を出産した。
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