子どもたちの夢をかなえるのが大人の仕事じゃないかな【川口和久のスクリューボール】
地方大会はやってほしい
子どもたちの夢を壊さないでほしい/写真はイメージ
角界で、三段目の力士・勝武士さんが亡くなった。28歳か。若いのにね。相撲部屋は密な大部屋が当たり前だし、糖尿病など基礎疾患を持った人がかなりいるらしい。みんな怖いだろうね。 こうなると、何だかスポーツなんてやっちゃいけないのかなという雰囲気になるが、いま一番考えるべきは、子どもたちのことだと思う。 野球で言えば今、夏の甲子園が中止の方向で動いている(※その後、20日に中止が決定)。これについては正直、現状では仕方ないかなと思う。無観客にしても、それなりの人数が集まる。ほとんど感染がない地域から来た選手も心配だしね。 ただ、野球をやっていた人間にとって、高校野球は特別なものだ。全国は無理でも、地方大会だけは、やってほしい。 全員が、その先に進むわけではなく、むしろ高校野球を最終ゴールに設定している子のほうが多い。小さいころからずっと夢中にやってきたことの集大成だよね。勝ったり負けたりがあるにせよ、その場を奪うのはかわいそうだ。 ここを通過点に、さらに上の舞台を目指す子どもにとっても、今の仲間たちと一緒にできるのは最後だし、リアルな話をすれば、“就活”の場でもある。プロだけじゃない、大学だって社会人だってあるしね。 繰り返すが、子どもたちのために地方大会だけは絶対にやってほしいし、そのうえでだけど、日本高野連だけじゃなく、プロ野球も・・・
本文:1,265文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
週刊ベースボール