死刑当日に執行停止に…全米注目の“娘殺し”の父親は冤罪か?筆者が見たアメリカの死刑 薬物注入で「静かな最期」
トランプ氏が勝利なら、死刑執行が激増も
アメリカの死刑制度は州の裁判所が判断する「州レベル」のものと、州をまたぐ重大犯罪に対する「連邦レベル」のものがある。1927年以降、「連邦レベル」の死刑は50件執行されているが、そのうち、前トランプ政権が執行を命じたのは実に13件にのぼる。 実際、トランプ氏は現在行っている選挙戦の集会でも「アメリカ人を殺害した移民や警察官を殺害した人物には死刑を」と度々訴えている。トランプ氏が再びホワイトハウスに戻った場合、死刑執行が進む可能性が高いとみられている。 連邦レベルの死刑囚は現在、全米で40人にのぼる(10月14日現在)。 12年前、ミシシッピの地元記者に「日本はなぜそんなに秘密主義なの?」と聞かれ、明確な答えができなかった自分を恥じている。国家が人の命を奪う死刑制度。せめてその経緯は透明であってほしい。
中本智代子