冬に動く? 移籍に注目の欧州日本人(3)夏の移籍失敗から半年…この冬の移籍でチャンスは掴み取れるか
欧州主要リーグの冬の移籍市場が開いており、日本人選手の移籍もいくつか成立している。多くのリーグでは1月末に移籍市場は閉まるが、ギリギリで決まる移籍もあるはずだ。今回は、欧州でプレーする選手の中から、今冬に移籍する可能性がある日本人選手をピックアップした。
MF:田中碧(たなか・あお) 生年月日:1998年9月10日(25歳) 所属クラブ:フォルトゥナ・デュッセルドルフ(ドイツ2部) 23/24リーグ戦成績:17試合4ゴール1アシスト 田中碧は、今最も去就が注目されている海外日本人選手の1人だ。AFCアジアカップカタール2023の日本代表メンバー選外となった理由も、移籍へ向けた活動に集中するためだと考えられる。 昨夏の移籍市場でステップアップへの道を模索していた同選手だが、結局移籍先が見つからないまま移籍市場が閉まるデッドラインデーを迎えた。この理由としてドイツ紙『ビルト』にクラブのSDが語るところでは、デュッセルドルフ側が設定していた300万ユーロ(約4.2億円)を支払うクラブが現われなかったからであるそうだ。SDは続けて、「チームを変えたいというのが彼の願いだった。また、一流の選手としてプレーし、代表チームでの地位を確立することも目的だ。しかし、移籍はどうしても実現できなかった」と話しており、田中自身がドイツ2部に留まっていることに対して危機感を持っていることが伺える。 代表の中盤ポジション争いには、遠藤航、守田英正に加えて、怪我から復帰した旗手怜央や新戦力である鹿島アントラーズの佐野海舟が参戦。FIFAワールドカップ・カタール大会2022で「三笘の1ミリ」からセンセーショナルなゴールを決めるなど、ライバルたちとは明確な強みが違う田中だが、森保一監督のファーストチョイスは依然として遠藤と守田のコンビ。次なるレベルへ進むことが、田中が代表の中盤で絶対的な地位を築く近道であることは間違いない。 『ビルト』は、ボルシアMGやシュツットガルトが田中の獲得に関心を持っていると伝えている。この冬に同選手の肩書きが、ドイツ2部からドイツ1部に変わる可能性は十分あるだろう。
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