管制官の「ナンバーワン」再開へ 羽田事故で停止、「有用」の声多く
羽田空港で1月に日本航空(JAL)機と海上保安庁機が衝突した事故で、国土交通省が、緊急対策として停止していた「ナンバーワン、ナンバーツー」といった出発順序の情報提供を再開させることが21日、関係者への取材でわかった。 【写真】炎をあげて燃える航空機=2024年1月2日午後6時35分、羽田空港、小玉重隆撮影 事故では、管制官が滑走路手前の誘導路で出発を待つ海保機に対して「ナンバーワン」と出発順を伝え、海保機からは「ナンバーワン、ありがとう」という返答があった。 事故後、海保機の機長は海保の聞き取りに対し「進入許可が出ていると認識していた」などと話しており、国交省は、進入許可と誤認された可能性が否定できないとして、管制官からパイロットに対し出発順序の伝達をやめていた。 ただ、パイロットらへの聞き取りで、出発順序は有用な情報という声が多かったこともあり、管制官やパイロットに情報提供することの注意事項を周知徹底した上で、停止を解除する予定という。 「ナンバーワン」など出発順の情報提供の再開は、ほかの再発防止策とあわせ、24日に開かれる第7回の有識者検討委員会で、中間とりまとめとして決定される見通し。(角詠之)
朝日新聞社