2024年、注目すべきインテリアの9大トレンド
2024年を迎え、21世紀のほぼ4分の1が過ぎようとしていることを考えると、あまり実感がわかない。ここ数年、激動の時代を過ごしてきた私たちは、家庭環境を優先することに時間とエネルギーを注いできたこともあり、なんとか平静さを取り戻しつつある。今こそ、ホームオフィスやくつろぎのための居心地の良い部屋、あるいは単にインテリアデザインを一段上のレベルに引き上げるためにこれまで取り入れてきたことを見直すチャンスだ。
「廊下、貯蔵庫、ユーティリティ・ルーム、ランドリー・ルームなど、これまで過小評価されていたエリアが注目されるようになり、デザイン面での盛り上がりを見せています」と、国際的なトレンド予測機関WGSNのインテリア部門責任者ジェマ・リベルティは言う。 「EtsyやPinterestのようなプラットフォームでは、“ハンドメイド”や“エクレクティック・インテリアデザイン・ヴィンテージ(古さと新しさの融合)”の検索が着実に伸びているのです」と、彼女は付け加える。 そこで、デザイナーや業界のエキスパートに話を聞き、デザイントレンドをご紹介。1970年や1870年頃のリバイバルから、しなやかな曲線を描くフォルム、ハンドメイド家具の魅力までトレンドの数々をお届け! US版「エル・デコ」より。
光沢のある壁の時代は終わり、質感の時代へ
真っ白な壁はもうトレンドではなく、部屋を反射させるようなピカピカの光沢仕上げの壁も終わりを迎えている。パームビーチを拠点とするケンブル・インテリアズのインテリアデザイナー、ロリ・ディーズは次のように語る。 「ラッカー塗装は流行り廃りがあるもので、ダイニングルームの壁に自分の姿が映っているなんて、今は誰も望んでいません。今は、ローマ粘土壁やスエードのような質感のライムウォッシュ壁、そして私のお気に入りの手塗りの漆喰など、刷毛で塗ったような、ざらっとした仕上げや手塗りの仕上げが注目されています」 アンティーク、美術品、デザインオブジェのオンラインマーケットプレイス「1stDibs」が実施した第7回年次トレンド調査の結果によると、624人のインテリアデザイナーに最も人気のある壁仕上げを予想してもらったところ、最も高い支持率を集めたのはライムウォッシュだった。