群発頭痛の発作、痛みに耐えるパパおじさん

　“世界3大激痛”の1つと言われている「群発頭痛」。耐えられないほどの激痛に襲われる頭痛発作が一定期間続き、その様子はショッキングで、恐怖を覚えるほどつらいものがある。20年前、17歳の時から群発頭痛を抱え、現在もこの病気と闘っているパパおじさん（papaojisan2525）は、「病気への理解を少しでも深めてもらいたい」とSNSで発信している。発作中もカメラを回し、自身がどう苦しんでいるかまで伝える投稿には「悪魔のような病気」「助けてあげたいけど、何もできなくてごめん」などと反響が寄せられた。見た目で分からないからこそ、得られない理解、症状と向き合う苦悩があるという。 【動画カット】地獄のような群発頭痛の発作に耐えるパパおじさん、愛娘の行動が糧に「痛みに耐えた最高のプレゼント」

■毎日30分～1時間近く激痛に襲われる　「群発頭痛」の症状とは？

――「群発頭痛」という病気になって20年が経つそうですが、どのような症状がどの程度続くのでしょうか？ 【パパおじ】人によって症状は変わってはきますが、群発頭痛は発症すると1～3ヶ月程度、毎日顔面の片側が激痛に襲われます。右側か左側かも人によって違うのですが、30分から1時間くらい目の奥に拷問のような激痛が起きて、その間は何もできない状態になります。痛みの中でも最上級の病気ではないかと思いますね。 ――MRIを撮ったこともあるそうですが、どのように映るのですか？ 【パパおじ】…何もうつらないんです。20年前、群発頭痛という病気がまだメジャーではなかったときは、医師でもわからない人たちだらけでした。だから、MRIを撮っても「何もないです」と言われて、痛み止めの薬をもらって終わりでした。 ――症状を感じ始めたのはいつ頃からですか？ 【パパおじ】高校3年生の17歳のときに今まで感じたことのない痛みに襲われて、血管が切れたのかと思ったほどでした。教室でいきなり激痛に襲われて倒れ、そのまま救急車で病院に運ばれました。そこから毎日痛みが続き、いろいろな病院に親が連れて行ってくれたのですが、原因はわからない状態でした。 ――その頭痛の症状が群発頭痛だと診断を受けるまでの経緯は？ 【パパおじ】10～15件くらい病院を変えて、最後にわかりました。群発頭痛という病名を出してくれた病院があって、この病気がどういうものかを教えてくれました。「ここから2～3ヵ月間は地獄が続くけど、その後は解放されて動けるようになる。そして、また何年後かに発症するという病気だから、大変だと思うけどしっかり向き合ってくださいね」と言われました。 ――パパおじさんの場合、頭痛はどのくらいの周期で起きているのですか？ 【パパおじ】私の場合は2～3年に1回だったので、今年来るか来年来るかというのをずっとはかりつつ、頭痛のために貯金をしておくみたいな生活をしていました。発症すると、2～3ヶ月は毎日つらい状況が続くので…。 ――この病気になって、最もつらいと感じるのはどのようなところですか？ 【パパおじ】この病気の厄介なところは、30分から1時間くらい激痛が走るのですが、痛みがピークの頭痛発作期、その後の寛解期があるんです。今の私は寛解期なのですが、ちょうど発作が始まって2ヵ月目で、小・中・大でいうと中程度の痛みが毎日起こる感じです。でも、大のときは1時間ずっと大きな痛みに耐えなくてはいけなくて、耐えながら気を失っていたり、発作後は疲れて何もできなくなるんです。症状に落差の大きいところが、なおさら周囲の理解を得られにくいポイントになっていると思います。