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（ブルームバーグ）： 中国最大のマネーマーケット上場投資信託（ＥＴＦ）から数十億ドルが流出する一方、株式に連動するＥＴＦにはさらに数十億ドルが流入した。中国政府の刺激策を受け、懐疑的な投資家が低迷していた中国株式市場にようやく戻ってきたことが示された。

中国のマネーマーケットＥＴＦ上位10銘柄からの先週の資金流出額は合計41億ドル（約6010億円）に達した一方、株式ＥＴＦ上位10銘柄への資金流入額は60億ドルとなった。これは新たな刺激策を受けたもので、中国本土株は週間で2008年以来の大幅な上昇を記録した。

流出は中国最大のマネーマーケットＥＴＦ２銘柄に集中した。流出額は銀花交易型通貨市場基金で24億ドル、華宝キャッシュ・テンイ上場マネーマーケットファンドで17億ドルとなり、各ファンドの10％以上を占めた。株式ＥＴＦへの流入額では華泰柏瑞滬深300ＥＴＦが29億ドルでトップだった。

経済と金融市場を支援する驚くべき一連の景気刺激策として、中国政府は借り入れコストの削減や２軒目以降の住宅購入に関する規制の緩和などを実施。シンガポールにあるバンテージ・ポイント・アセット・マネジメントのニック・フェレス最高投資責任者（ＣＩＯ）はインタビューで、財政刺激策を盛り込んだ動きが市場の反応の大きな原動力になったとし、「これまでの措置の規模は十分ではないが、方向性は間違いなく極めて重要だ」と述べた。

インフレに対応するため多くの先進国で金利が引き上げられたため、世界中のマネーマーケットファンド（ＭＭＦ）に資金が集中していたほか、デフレが大きな課題となっている中国では国内株式市場の長期低迷もあり、投資家がＭＭＦに殺到。ＭＭＦ投資への需要は銀行以外の金融機関が季節的な流動性不足を回避するのにも役立っている。

原題：China’s Cash Funds Lose Billions in Rush Back to Stock Market（抜粋）

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