【注目ドライバー】僚友にどこまで迫れるのか…2年目を迎えた米国人ドライバー、ローガン・サージェント|ウィリアムズ|F1
2023年のF1初年度は順応に苦しんだサージェント。2024年はどこまで実力者の僚友アルボンに迫れるのか注目だ。
北米から欧州に舞台を移しカートキャリアを築く
2000年12月31日生まれ、フロリダ州マイアミ近郊出身のローガン・サージェントは、2008年からカートでのキャリアをスタート。地域の大会などで頭角を現すと、2011年からはヨーロッパの大会にも参戦して、活動範囲を広げていった。 初めてのビッグタイトルとなったのは、2015年に参戦したFIA主催のカート世界選手権。過去にはシャルル・ルクレールやアレクサンダー・アルボンらも制したジュニアカテゴリーで勝利を収めて、才能の片りんを発揮した。
困難を乗り越えF1への道を切り開く
2016年からは、フォーミュラへとステップアップを果たしたサージェント。参戦したUAE-F4選手権では、全18戦で表彰台15回を記録。2017年にはイギリスF4選手権でランキング3位、2018年にはフォーミュラ・ルノーでランキング4位と、各カテゴリーで存在感を示しながら、順調にステップを駆け上がっていった。 F3初年度となった2019年は、わずか5ポイントの獲得のみと苦戦を強いられたが、チームを移籍して迎えた2年目はその能力の高さを披露し、シーズン2勝でランキング3位と結果を残した。当然、2021年はF2へのステップアップが噂され、チームからテストの機会も与えられたサージェントだが、この年は資金難を理由に参戦を断念。もう1年、F3での挑戦を続けることになった。そんなシーズンながらジェッダ市街地コースで行われた3レースにスポット参戦して、F2デビューを飾ることができた。 2022年はカーリンからついにF2へとフル参戦。これまでの鬱憤を晴らすかのように好レースを見せ、第7戦スペインGPのスプリントレースで3位に入って表彰台に上ると、第14戦イギリスGPではポール・トゥ・ウィンで、F2初優勝を飾った。シーズン後半はリタイアが続く時期もあったが、優勝2回でランキング4位となり、ルーキーオブザイヤーに選ばれる充実の1年となった。 この活躍により、ウィリアムズが2023年のレギュラーシートをオファー。アメリカ人F1ドライバーの誕生は、2015年にマルシャから5レースに出走したアレクサンダー・ロッシ以来、フル参戦は2006年~2007年にかけてトロ・ロッソからエントリーしたスコット・スピード以来16年ぶりとなる。